温泉育ち、すくすく 小野川豆もやし、収穫始まる・米沢
温泉熱を使って育てる伝統野菜「小野川豆もやし」の収穫が、米沢市の小野川温泉で行われている。生産者は早朝から作業に当たっている。 江戸時代に生産が始まったとされ、明治期に商品化された。砂を敷いた木箱の「室(むろ)」を温泉水が流れる水路上に並べ、わらをかぶせて成長を促す。室の中で長さ30センチほどに育ったモヤシを作業場に引き込んだ温泉水で洗い、出荷される。 収穫は来年5月ごろまで。40年以上栽培に携わる農家鈴木巌さん(67)=同市小野川町=は「水からゆでることが食感と風味を良くするこつ。多くの人に味わってほしい」と話した。同温泉街の商店や市内のスーパーなどで購入できる。