足や顔のむくみが気になる…原因や食事、生活習慣で解消するポイントは? 【管理栄養士が解説】
むくみ解消におすすめの食事ポイントは?
編集部: むくみを解消をするためにはどんな食事がおすすめですか? 上坂さん: 「カリウム」が多い食材を食べるようにしましょう。ナトリウムは細胞外の水分に多く含まれますが、カリウムは細胞内の水分に多く含まれています。私たちの体は、この細胞の内側と外側のカリウム・ナトリウムの濃度を常に一定となるよう調節されています。 むくみが気になる場合は、カリウムを摂ることでナトリウムの排泄を促し、むくみの解消につながります。一方で、カリウムが不足してしまうとむくみや高血圧の原因になってしまいます。 編集部: ではカリウムが多い食品を教えて下さい。 上坂さん: カリウムは、大豆や海藻類、アボカド、イモ類、野菜や果物に多く含まれています。カリウムは水に溶けやすく、加熱によって損失しやすいミネラルなので、できるだけ生で摂取してください。 外食などで塩分が高い食べ物を摂取した時は、生野菜のサラダやカットフルーツなどを積極的に食べるのがよいですね。 編集部: ほかにむくみ予防ができる食べ物はありますか? 上坂さん: 食酢や柑橘類に多い「クエン酸」、キュウリやスイカなどウリ科の食品に多い「シトルリン」は、体内の水分代謝を促して血行も促進するので、むくみ予防・改善に働きます。ちなみに、これらは疲労回復にも働く成分です。
食事以外でできるむくみ解消に最適な生活習慣とは?
編集部: 生活習慣でむくみをとる方法はありますか? 上坂さん: むくみは同じ姿勢でいると筋肉の動きが鈍くなり、血流が悪くなることでも起こります。運動不足は筋力が低下するため、むくみやすい体になります。運動で血流を良くし、筋力をアップさせておくことはむくみ予防につながります。 編集部: お風呂はどうですか? 上坂さん: 湯船につかることで、血液やリンパの流れが良くなります。例えば、「エプソムソルト」は硫酸マグネシウムのことですが、湯船に入れることで体を温めて血流を良くし、むくみ予防に役立ちます。 マグネシウムは筋肉の働きに関与するミネラルで、経皮吸収にも繋がります。ついでに入浴時や入浴後に自分でマッサージをするのもいいですね。 編集部: ストレスとむくみには関係がありますか? 上坂さん: ストレスがたまると暴飲暴食につながります。なるべくストレスを溜めないようにするのもむくみ予防と言えます。例えば、運動はストレスの発散にもなるので、自分が無理なくできる運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。 編集部: 最後に読者へのメッセージをお願いします。 上坂さん: 塩分の高い食べ物やアルコールは、むくみの原因ばかりではなく血管や心臓、肝臓、腎臓、胃など全身に大きな負担をかけてしまいます。 普段から薄味に慣れておいて、アルコールを適量で抑えつつ野菜をしっかり摂ることは病気予防の基本です。食事と運動、入浴と休息などを見直すきっかけになってもらえたら嬉しいです。