「息の長い支援を」平和願い…ウクライナ支援“空手大会” 日本に避難していた門下生も参加「再会うれしい」
ウクライナの支援を続ける空手団体が12月3日、長野県佐久市で大会を開きました。2022年、ウクライナから高森町に避難していた選手も出場。平和を祈る大会となりました。
激しい攻防。3日佐久市で開かれた空手道「禅道会」の全日本大会です。 ウクライナ支部からも8人が参加しました。
そのうちの一人、ツンバルク・アルチョムさん15歳。 ツンバルク・アルチョムさん: 「また日本に来ることができて懐かしいし、見たことある景色を見たり、知り合いに再会できてうれしい」
禅道会は2022年、ウクライナ支部の門下生を高森町で受け入れるきっかけを作りました。 アルチョムさんも母親と一緒に避難。
学校に通いながら空手の稽古にも参加しました。 半年間、日本で過ごしウクライナに戻りました。
その後も禅道会は負傷した兵士で禅道会ウクライナ支部長のイゴール・ユカリチュクさんを受け入れるなど支援を続けています。
2023年10月から11月にかけては小沢隆首席師範などがウクライナを訪問。 現在も続く戦禍を目の当たりにしました。 今回の大会はウクライナの選手たちを元気づけようと企画されました。
小沢隆師範: 「ウクライナ支援チャリティーが一つのテーマ、国際平和を祈念する大会であることが今回の意義」
アルチョムさんは16歳未満の部に出場。 小沢首席師範から教えてもらったという関節技で1試合目を勝利。
そして決勝戦。力強い突きなどで応戦しましたがー。 判定で敗れました。
ツンバルク・アルチョムさん: 「とてもいい一日だった。自分にとっていい経験になった。練習して次は勝利を手に入れたい」
ただ、小沢首席師範からはー。 禅道会・小沢隆首席師範(62): 「最初にあごを引いて戦う課題はクリアされてるから、とても勇気のあるいい試合だった」 ツンバルク・アルチョムさん: 「ありがとうございました」
元兵士でウクライナ支部長のイゴールさんはエキシビションマッチに出場しました。 禅道会ウクライナ支部・イゴール・ユカリチュク支部長(47): 「支援が続くように強く願っている。ウクライナの平和をみんな願っているけど、まだまだ支援が必要。そのことを試合に出ることで伝えたい」 イゴールさんによりますと、ウクライナの選手たちは空襲の合間に道場で練習しているということです。
この大会のスポンサーなどから寄せられたお金は、ウクライナの支援に充てられます。 禅道会では今後もチャリティーの大会を開くなど息の長い支援を続けていくことにしています。