まるでキャブ車のような焙煎機とは⁉︎ バイク乗りのコーヒー屋デイドリップ通信VOL.13
知られざる焙煎機の世界
こんにちは!バイク好きのコーヒー屋、Day Drip Coffeeのクロダです。コーヒーとバイク。それぞれに奥深い世界観を持つ魅力的な存在ですね。このコラムでは、そんな二つの世界を行き来するうちに見えてくるトピックをお届けしています。 【画像】焙煎される前の「なままめ」や「直火(ちょっか)式」の焙煎機を画像で見る(7枚) 今回はコーヒー豆の焙煎機について。コーヒー好きの人ならいろいろなドリップ器具を持っていることは珍しくありませんが、焙煎機まで持っているという人はそう多くはいませんよね。今回はそんな知られざる? 焙煎機の世界と、その背景もご紹介したいと思います。
皆さんが一般的に目にするコーヒー豆は茶褐色~コゲ茶色をした、香ばしい香りがする状態のものですよね。あれは生豆を煎った(焼いた)もので、そのための機械を焙煎機と呼びます。自家焙煎珈琲店を利用する人なら、店のどこかにデーンと構えている機械を見かけたことがあるかもしれません。 ところで生豆のことをコーヒー界隈では「きまめ」ではなく「なままめ」と読みます。僕は未だに言いにくくて、違和感を感じてしまいます。 焙煎機って皆さんの普段の暮らしには登場しないので、これはあまり知られていないことですが、方式の違いがあり、熱風式・半熱風式・直火式の3タイプに分かれています。 僕の中では熱風式と半熱風式は結構近しい関係に思うので、大きく分けて熱風&半熱風式 vs 直火式という2タイプで捉えています。コーヒー界隈で直火式は「じかび」ではなく「ちょっか」と読みます。
焙煎機の種類「熱風式・半熱風式・直火式」の違いは?
熱風式はバーナーで起こした熱い風を、回転ドラムに送り込んで焙煎する方式です。コインランドリーのドラム式乾燥機のようなイメージでしょうか。 熱風は豆全体に均一に熱が加わるので、焙煎のコントロールがしやすいです。温度管理・数値管理もしやすく、データプロファイルの蓄積とその再現性も高いので、誰でも(と言ったら言い過ぎですが)焙煎を習得しやすい方式です。大量焙煎にも向いているので、皆さんが口にする大手メーカーのコーヒーは、大半が熱風式で焙煎したコーヒーです。 半熱風式はバーナーが回転ドラムの下に設置されていて、熱風を作るのと同時に回転ドラム自体も熱します。生豆はその二つのカロリーを得て焙煎されるので、味わいは熱風式より少し力強さが加わります。と言っても熱風式・半熱風式ともに、柔らかくマイルドな味わいが特徴。それは昨今、流行りの浅煎りの焙煎にも向いていて、コントロールのしやすさも手伝って、街なかの自家焙煎店では熱風式・半熱風式が非常に多く使われています。