『No No Girls』名言&名場面!最終審査までに見返したい彼女たちの成長の記録
ファイナリスト10名が決定し、2025年1月11日の神奈川・Kアリーナでの最終審査を控えるのみとなった、ガールズグループオーディション『No No Girls』。これまでの候補者たちの切磋琢磨、力戦奮闘の様子はもちろん、プロデューサー・ちゃんみなの愛ある言葉や第一線で活躍しているからこそ言えるSKY-HIの言葉など、「名場面」「名言」がたっぷり詰まっているのも同オーディションの魅力のひとつだ。いよいよ佳境に差しかかった今、各話ごとの名場面&名言をもとに彼女たちの軌跡を振り返っていきたい。 動画:『No No Girls』各エピソードの名言&名場面 ----- ■「その人の人生が声に乗っていればいいの」 【『“歌”って、ちゃんと自分と向き合わなきゃいけないんだよ。自分の魂から出てくる“自分の歌声”じゃないとダメなの。だから、私はきれいに歌うとかそんなんどうでもいい。その人の人生が声に乗っていればいいの』ちゃんみな(『No No Girls』Ep.01)】 SKY-HIとちゃんみなが『No No Girls』始動に対し、想いを口にするシーン。プロデューサーをつとめるちゃんみながいちばん重要視する項目として挙げたのが“声”だった。というのも、人格や経験は表情や声に出ると考えているからだ。 「歌ってちゃんと自分と向き合わなきゃいけないの。自分の魂から出てくる自分の歌声じゃないとダメなの」「だから私はキレイに歌うとかどうでもいい。“その人の人生が声に乗っていれば良い”」と真意を語っている。 自身も否定され続けた経験を持ち、自分自身と向き合う日々を重ねた結果、“声を届けたい”と今のスタイルにたどりついた、ちゃんみな。そんな彼女ならではの視点がわかる場面であり、『No No Girls』が一線を画したオーディションであることがうかがえる。 ----- ■「何がまずいかって、ステージの上で泣いてるあなたの甘えがまずいです」 【『何がまずいかって、ステージの上で泣いてるあなたの甘えがまずいです。これは自分のことしか考えていないという。ステージの上で言い訳をしていいアーティストは誰もいません。だから、今一生懸命泣いているけれども、本当はその姿は良い姿ではありません。パフォーマンスせっかく良かったから言い訳しないでいきましょう!』ボイストレーナー・佐藤涼子/りょんりょん(『No No Girls』Ep.02)】 5人1組のチームとなって、課題曲に挑戦した3次審査。倖田來未の「キューティーハニー」を披露したAチーム・HIBIKIは、周りを感動させる歌声を届けたものの、風邪で思うように声が出せなかったのだと悔しさのあまりステージ上で涙を流す。 これに対し、SKY-HI、ちゃんみなとともにステージを見届けたボイストレーナー・佐藤涼子(りょんりょん)が彼女の歌声を称賛したうえで言ったのが「何がまずいかって、ステージの上で泣いてるあなたの甘えがまずいです」である。 「ステージの上で言い訳をしていいアーティストは誰もいません」「パフォーマンスせっかく良かったから言い訳しないでいきましょう!」と、プロの厳しさをはっきり伝えるとともに、どんな時でも前を見るべきだと激励。愛を持って、そして真剣に候補者と向き合っているからこそ、時にこういった厳しい言葉が出てくるのだ。 ----- ■合宿終わりの和やかな打ち上げ食事会 3次審査のために行った2泊3日の合宿が終えたことを労って、ちゃんみなを含めた候補者全員で打ち上げ食事会を開催。 候補者たちはガールズグループメンバーの座を狙うライバルであるものの、歌・ダンス・音楽が好きで、その繋がりをきっかけに個性を尊重し合う仲間として絆を育んでいる。 それぞれのペースや考え方、取り組み方の違いもあり、合宿中に笑顔を見せるメンバーだけではなかったものの、食事に舌鼓を打ちつつリラックスをした様子で打ち上げ食事会を楽しむ面々。つかの間の休息で、候補者たちの等身大の姿が垣間見えた瞬間でもあった。 ----- ■「どんなかたちでも絶対に咲くの、それって。その花って」 【『そうやって思ってる時点で絶対に大丈夫なんだよね。どんなかたちでも絶対に咲くの、それって。その花って。私の場合、咲いた花って結構トゲトゲしてたと思うし、なんか不格好な花だったと最初は思うけど、でも、今その花を好きって言ってくれる人がたくさんいるんだよね、私にも』ちゃんみな(『No No Girls』Ep.04)】 3次審査終了後、惜しくもこの先の審査に進むことができなかった9名の候補者のもとを訪れ、ちゃんみなが一人ひとりの目を見て訴えかけた言葉。 同オーディションを通して度々語られているが、ちゃんみなも「No」を突きつけられてきた経験を持つひとりだ。その時に味わった悔しさを交えながら、頭のいい判断よりも自身の信念を貫き通したことで今の活動へと通じていること、(過去のちゃんみなと)同じ想いがあるならば絶対に大丈夫なこと、あなたたちが決してNoなわけではないと寄り添った。 彼女たちを導く者として、候補者一人ひとりと真摯に向き合っていることが感じられる。 ----- ■4次審査Dチームの合宿5日目の夜 同オーディションを通して、候補者たちは着実に成長をしている。それがわかるひとつの例がこのシーン。 4次審査、3人1組で臨むクリエイティブ審査という内容でラップ曲をパフォーマンスすることになったASHA、CHIKA、MAHINAのDチーム。“より良いパフォーマンスを披露したい”という想いは同じなのだが、ASHAは指導に熱が入ると考えをストレートに伝えるタイプで、他メンバーが自分のために時間を割いて教えてくれている状況に少し負い目を感じている最年少のMAHINAはそれに萎縮してしまっていた。 その関係を改善するべく立ち上がったのが自分に自信を持てずにいるCHIKAだ。彼女はASHAが伝えたいことと本心を誤解なく汲み取ってMAHINAに伝えるだけでなく、ASHAの言い方を諭してふたりの仲を取り持つ。候補者たちがアーティストとしてだけではなく、人間的にも成長を遂げていることがわかる象徴的な場面として印象深い。 ----- ■「もうちょっとふたりともお互いのことを頼ってほしい」 【『年上だからってあんまりみんなに弱いとこ見せちゃダメって思ってほしくなくて。年下だけど、できることは全然やりたいって思ってるし、もうちょっとふたりともお互いのことを頼ってほしいって思ってて』KOKONA(『No No Girls』Ep.06)】 4次審査はクリエイティブ審査ということで、制作過程での自分自身との向き合いに加え、合宿中はチームメンバーとも密に関わることが多かったため、様々なアクシデントが起こった。 4次審査のAチームはKOKO、KOKONA、SARAという三者三様のタイプが揃った。プリプロやダンスなどそれぞれで存在感を発揮するものの、足並みが揃わずチームとしてのまとまりに欠けると緊急ミーティングを開いた3人。チームのことを思って「マイナスなことでも全部共有してほしい」と語るKOKOと、いっぱいいっぱいだった気持ちを母親に話をしたことですっきりしたSARAは「もう大丈夫」「自分が変わるから」と年長者として迷惑をかけまいとして心の距離が縮まらない。 すると、じっと話を聞いていたKOKONAが「もうちょっとふたりともお互いのことを頼ってほしいって思ってて」とメンバーを思って涙ながらに語り、それがSARAの心を開き、チームの結束力へと繋がっていく。このように葛藤を乗り越えて、絆を深めていくのも『No No Gilrs』の見どころだ。 ----- ■「SAYAKAちゃんはできる!」 候補者一人ひとりがライバルではあるものの、仲間を思いやる姿が光るのも『No No Girls』の“らしさ”と言える。 4次審査、FチームのSAYAKAは絶対音感の持ち主だが、“自分の歌い方”を模索し、できない自分に悔しさを覚え涙を流すことも。マイナスな思考に陥ってしまうSAYAKAをチーム関係なく候補者たちが励まし、AMI、MOMOKA、KOKO、KOKONAが「SAYAKAちゃんはできる!」と明るく声をかけている。 それだけではなく、チームメンバーで高評価を得ているNAOKOがSAYAKAに寄り添い歌を教える場面も。 「ライバルだけどかけがえのない仲間」。歌で想いを届けたい、歌で誰かの心を救いたい──その純粋な気持ちは候補者同士にも言えること。誰かが困っているのであれば支え、励まし、ともに笑い合う。こういった『No No Girls』特有の空気感がより私たち視聴者を虜にしていくのだ。 ----- ■「死ぬほど頑張ってズバ抜けきゃ認めてもらえないの」 【『私たちみたいな人間は、最終的に自由をとるんだったら、自分の表現をとるんだったら、死ぬほど頑張ってズバ抜けきゃ認めてもらえないの。残念だけど。でも、これは私の愛情だと思って受け止めてほしい』ちゃんみな(『No No Girls』Ep.08)】 4次審査の結果発表。ラップを武器にここまで進んできたASHAが自由な表現を求めていると話した時、ちゃんみなは「自由なことをするためには型にはまらなきゃいけない」「やりたくないこともやらなきゃいけないのよ。それでやっと自由が手に入るの」と熱弁。 この先の審査に進めないことを告げられたASHAにとって「私たちみたいな人間は、最終的に自由をとるんだったら、自分の表現をとるんだったら、死ぬほど頑張ってズバ抜けきゃ認めてもらえないの」は、過酷な現実が突きつけられた厳しい言葉だ。しかし、自分と似ている部分の多いASHAのためを思い、「私は誰に言われても気づけなかった」と言いつつも、期待をこめてちゃんみなは投げかけている。 厳しくも愛に溢れる人間性が垣間見えた瞬間だ。 ----- ■「自分の人間性みたいなやつって周りに絶対伝搬する」 【『自分の人間性みたいなやつって周りに絶対伝搬するし、それがグループの性格とかグループの人間性になって。まず自分を愛してあげて、その後自分と一緒にやってるメンバー愛してあげて、スタッフを愛するとファンまで愛がやっと届くみたいな順番は絶対あると思うんで大事にしてください』SKY-HI(『No No Girls』Ep.09より)】 ちゃんみなだけではなく、BMSGを主宰し、『No No Girls』を立ち上げたSKY-HIの言葉もまた、候補者そして視聴者の心を打つ。 擬似プロ審査である5次審査にチーム一丸となって向き合う候補者たち。チームごとに磨き上げる必要がある部分も明確になり、レッスンに励むなかSKY-HIが差し入れを持って登場。 「自分の人間性みたいなやつって周りに絶対伝搬(でんぱん)する」と、グループとしてパフォーマンスをするうえで大切なこととして、“自分を愛すること”“人間性が大切であること”を伝えた。 これは音楽シーンの第一線に立ち、グループ活動もソロ活動も経験、BE:FIRSTを誕生させたSKY-HIならではの言葉だろう。 ----- ■JISOOに韓国語で寄り添うちゃんみな 自身の夢を叶えるべく、韓国から単身『No No Girls』に乗り込んだJISOO。4次審査の結果発表時にちゃんみなから言われた「もうちょっとだけいろんなバリエーションで歌が歌えるようになったらいいな」という言葉に思い悩んでいた。 完璧主義で、つねに最高のパフォーマンスを追求する真面目さゆえ、「息が多く歌い方が一定になってしまう」というボーカルレッスン時の指導もあり、受け取ったものをどう自分に落としこめばいいのかがわからなかったようで、レコーディング中その戸惑いから初めて涙を見せる。 日本語が話せると言えどもJISOOにとっては母国語ではない。ちょっとした言葉のニュアンスの違いに悩んだり、慣れ親しんだ環境を飛び出しての生活に寂しさを感じることもあっただろう。それでも涙を見せてはいけないと自分を律して踏ん張ってきたJISOO。その姿をずっと見てきたちゃんみなは、韓国語でJISOOに寄り添い、話を聞いていく。表情がぱっと明るくなったJISOOを見ると、候補者にとってちゃんみなの存在がいかに救いになっているのかがわかる。 ▼35:40~【No No Girls】Ep.10 / 5th Round -order of hearts- https://youtu.be/jtXZE7zJy5M?si=GPkZvs9KhGxonsEu&t=2140 ■「ストイックな部分は表に出る人としては必要不可欠です、絶対に」 シェイプ(体型)を変えてほしいわけじゃなくて。パフォーマンスに出るマインドはやっぱり私生活からくるので、ストイックな部分は表に出る人としては必要不可欠です、絶対に。これはプロとアマチュアの違い。本当にここだけはやらないと差がつかないので頑張ってほしいです。 ちゃんみな(『No No Girls』Ep.11より) 5次審査の審査発表。候補者の中でも存在感を放ってきていたMOMOKAに、ちゃんみなが「ちょっと詰めが甘い」と指摘。 ダンススキルのさらなる向上、プロを目指すなら欠かせない体の鍛え方、実力面のブラッシュアップなど具体的に指摘をするが、根幹にあるのは性格面でもっと忍耐強くストイックにならなければいけないというもの。 人前で表現をするプロには欠かせないことの大切さをこうやって伝えることも、アーティストとしての成長を願うからこそ。毎回、審査発表で伝えられる一人ひとりへのメッセージは愛に溢れている。 ----- ■「NAOKOの道は“化け物”コース」 NAOKOの道は“化け物”コースなの。申し訳ないんだけど、化け物になるしかないの。でも、化け物になればなるほど、最強で誰も蹴落とせなくなるから、ぜひ化け物になってほしいんだよね。頑張ってください。頑張れ! ちゃんみな(『No No Girls』Ep.12より) これまでも高評価を受けてきたNAOKOだが、5次審査の結果発表時にも「今回びっくりさせられたところが結構あって」とちゃんみな&SKY-HIも苦労するであろうパフォーマンスがあったと絶賛。 そのうえでもっと上を目指してほしいという期待から、上記の“化け物”コースの話へ。実力を備え、「努力は止める気もないですし、もっと新しい自分のできる磨けるところをいっぱいいっぱい見つけて頑張ります」というスキルを磨くための努力も惜しまない前向きなNAOKOへちゃんみなからの最大級の賛辞である。 ----- ■最終審査は約2万人の前でパフォーマンス ここまで各エピソードを振り返ってみたが、この他にも心動かされる名場面、名言は多く、そのどれもが今を生きる私たちに刺さり、“自分事”として受け取ることができるのが『No No Girls』の素晴らしさである。 現在は2025年1月11日に神奈川・Kアリーナ横浜にて開催される『No No Girls THE FINAL』に向けて鍛錬を重ねるファイナリストたち。 候補者の成長を見守るだけでなく、彼女たちの成長を通じて視聴者のマインドすら変えていく、パワーを持った『No No Girls』を最後まで刮目し続けてみてほしい。 TEXT BY 高橋梓
THE FIRST TIMES編集部