（FNNプライムオンライン）

「卒業おめでとう」『贈る言葉』の大合唱。衆院選の音喜多駿氏を約40人の群衆が取り囲み襲撃。複数人から暴行を受けたとして、選挙妨害も含めて、被害届の提出を検討しているという。 【画像】ネット上で拡散された音喜多氏襲撃の動画を写真で見る

音喜多氏襲撃の動画がネット上で拡散

衆議院選挙の2日前、1人の候補者が数十人の群衆に囲まれ、何者かに暴行を受けたという。 暴行されたと訴えるのは、東京1区から出馬し落選した。日本維新の会・音喜多駿政調会長（41）。 ネット上に拡散された動画には、音喜多氏を取り囲む瞬間が映し出されていた。 車に乗り込もうとする音喜多氏を、怒号を上げながら取り囲む40人ほどの集団。“政治家からの卒業”とでも揶揄したいのか、『贈る言葉』の大合唱を始めた。 そして、「卒業おめでとう」といった激しいヤジが飛び交った次の瞬間、音喜多氏が地面に倒れ込んだ。「いま押した。押した!」と倒れ込みながら、近くにいた人物と押し問答をする音喜多氏。 その場で立ち上がると、今度は「音喜多さん!ネイマールみたい」「ネイマール音喜多!かっこいい!」「役者ですね!役者」というヤジが向けられた。 群衆から聞こえてきたのは、サッカーの元ブラジル代表・ネイマール選手の名前。試合中の“倒れる演技”でしばしば批判される選手だ。 身の危険を感じた音喜多氏は、結局、車に乗り込むことができず、出てきた建物に戻っていった。

襲撃の理由は「社会の厳しさを…」

この時の騒ぎの中で、複数人から暴行を受けたと訴える音喜多氏。 腰の打撲など全治1週間のケガをしたとして、警視庁に被害届の提出を検討しているという。 音喜多氏は自身の公式Xで「完全な選挙妨害・言論侵害であり、暴力テロと言わざるを得ません。」と投稿している。 音喜多氏は、なぜ狙われたのか? 2024年2月、音喜多氏が東京・銀座の路上で演説をしていたところ、大声を上げスタッフを突き飛ばしながら、執拗に迫ってくる人物がいたという。音喜多氏によると、その人物は駆け付けた警察官に現行犯逮捕されたという。 この対応への不満から、無関係の人物がSNSなどで音喜多氏への抗議を呼びかけたという。 抗議を呼びかけた人によると、「（音喜多氏のスタッフが）『社会の厳しさを教えてやる』と言い、暴力で排除された。社会の厳しさを教えてもらいたいので、音喜多さんが25日に個人演説会をすると聞き、行こうと思った」と話す。 「社会の厳しさ」という言葉は、そのまま取り囲んだ群衆からのヤジとなった。 「社会の厳しさ教えてくださいよ!」「再就職がんばって!」「月曜日に職業安定所あくよ!」というヤジが音喜多氏に降りかかっていた。

相次ぐ選挙の「妨害行為」

2024年4月に行われた衆議院「東京15区」の補欠選挙では、選挙妨害をめぐり逮捕者が出る事態となった。 他陣営の演説を妨害したなどとして、つばさの党代表・黒川敦彦被告ら3人が逮捕、起訴された。 今回の衆院選で起きた襲撃騒動。 音喜多氏は自身のSNSで「大声で何度も恫喝されながら強く押されましたし、警察にもすべて説明してあり、選挙妨害も含めて、被害届を出して厳格な処分を望みます」と考えを綴っている。 （「イット!」10月28日放送分より）