植物性の新ジャンル「米糀ミルク」 注目される発酵食品、新たな選択肢に 知ってる?!
日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術が今月、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産となり、発酵食品への注目が高まる。植物性ミルクの分野でも、米こうじを使った製品が新たな選択肢として広がりつつある。 マルコメが3月に発売した「プラス糀 米糀ミルク」は、信州みそや米こうじの製造で知られる同社の発酵技術により誕生した。植物性ミルクには豆乳、アーモンドミルク、オーツミルクなどの種類があるが、いずれも無発酵。米糀ミルクは、発酵による植物性ミルクという〝新ジャンル〟の製品という。 植物性ミルクのメリットは、牛乳を飲むとおなかがごろごろする乳糖不耐などの心配がないこと。さらに米糀ミルクにはアレルゲン(特定原材料など28品目)が含まれない▽植物性ミルクにありがちな〝青臭さ〟がなく飲みやすい-といった利点もある。 同社では、酒かすではなく米こうじから作った砂糖不使用でノンアルコールの甘酒を販売しているが、今回の商品は甘酒より甘味を抑え、ミルクに近い風味に。開発を担当した商品開発課の権純一専任課長は「米こうじの酵素を制御しながら、最適な甘さに近づけるのに苦労した」と語る。 植物性ミルクを使ったラテを飲む人が増えていることも踏まえ、同社では来年2月、コーヒーに合うテイストにした業務用の「KOJI BARISTA EDITION」も発売する。(取材協力 マルコメ)