イラン人監督による衝撃のサスペンス『聖なるイチジクの種』本予告&本ポスター
『The seed of the sacred fig(英題)』の邦題が『聖なるイチジクの種』に決定。本予告と本ポスタービジュアルが解禁された。 【写真】『聖なるイチジクの種』場面写真 本作は、モハマド・ラスロフ監督が手掛け、家庭内で消えた一丁の銃を巡る家族の疑心暗鬼を描く衝撃のサスペンススリラーである。 この度解禁された予告編では、愛国心に溢れる一家の主・イマンが、念願だった判事に昇進したシーンから始まる。家族と共に喜びを分かち合い、幸せそうな笑顔を見せるイマン。 だが、喜びも束の間、実情は、国家に言われるがまま20歳の青年に死刑宣告を下すという不条理に苛まれ、政府への抗議デモが加熱する中、反体制派によって自らの住所がネットに晒されるというまさに「命を狙われる仕事」だった…。 反体制派からの復讐の恐怖に怯え、徐々に神経がすり減っていくイマン。そんな中、護身用として家庭内に保管していた<一丁の銃>が無くなっていることに気づいたイマンは、愛する家族にも疑いの目を向け始める。 一方、秘密裏にデモに加担する友人と連絡を取りながら、執拗に家族を疑う父に対して強い疑念を投げかける娘たち。そして「お前は人殺しだ」と、判事であるイマンを動画配信で世界に中継しようとする人物も現れ…。 揺れる国家を背景に様々な疑念、猜疑心、正義が交錯し、母国を追われてもなお、監督が世界に問おうとする、衝撃とメッセージが捉えられた予告となっている。 併せて解禁となった本ポスターは、父イマンの朦朧とした横顔に「家庭内で消えた<銃>。容疑者は父、母、姉、妹―― あなたが目撃するのは“禁断の真実“」という本作のキャッチコピーが中心に据えられている。 さらにその中には、物憂げな表情をした母・姉・妹の姿も収められ、その姿は、国家、父という絶対的権力の中に囚われて抗えない人々を強く印象付ける。 本作は、第97回アカデミー賞国際長編映画賞のドイツ代表に選出され、第77回カンヌ国際映画祭では審査員特別賞を受賞。さらに、第82回ゴールデン・グローブ賞では非英語作品賞にもノミネートされている。 『聖なるイチジクの種』は2025年2月14日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。
シネマカフェ シネマカフェ編集部