ヤクルトD1位・中村優斗ら、松山市の秋季キャンプ見学「今まで見てきたバッティングとは違う」
ヤクルトからドラフト1位指名された愛知工大・中村優斗投手(21)や2位指名のモイセエフ・ニキータ外野手(17)=愛知・豊川高=ら7選手が7日、秋季キャンプを実施している愛媛・松山市内の坊っちゃんスタジアムを訪れ、練習見学を行った。プロの練習内容やレベルの高さを初めて間近で体感し、プロ1年目に向けてさらなる成長を誓った。 プロの厳しさを目に焼き付けた。肌寒い秋の松山・坊っちゃんスタジアムで来年プロの門をたたく〝金の卵〟が、スタンドから食い入るようにグラウンドを見つめた。視線の先にはプロの世界で戦う先輩が、一心不乱に白球と向き合っていた。 野手の打撃練習を見つめたドラフト2位のモイセエフは、印象に残った選手に長岡を挙げた。「やっぱり打球を飛ばしますし、スイングの軌道も素晴らしい。自分もあのレベルにならないと、プロでは通用しないと改めて感じました」と、高校球界を代表する左打者は表情を引き締めた。 モイセエフは182センチ、87キロの恵まれた体格を誇る高校通算18本塁打の長打が自慢だ。4番の村上に続く将来の主軸候補と期待される逸材で、広角に安打を量産する長岡とはタイプが異なるが、今季全143試合にスタメン出場し、最多安打のタイトルをつかんだ不動のレギュラーの高い技術とパワーに魅了された。 この日は打撃練習の見学が中心だったが、ドラフト1位の最速160キロ右腕・中村もプロのレベルの高さを感じた様子。3月には侍ジャパンのトップチームにも選出された21歳は「ウオーミングアップから一人一人の意識が高い。1スイング1スイングに力があって、今まで(アマチュアで)見てきたバッティングとは違う。高い雰囲気でやれるのが楽しみになった」と目線を高くした。 ドラフトで指名した選手と対面した高津監督は「しっかり休むときは休む。段階を踏んで準備して来年いいスタートを切ってくれればいい」と期待した。一冬越えてレベルアップした姿で合流する。(武田千怜)