タイタニック監督、元007俳優も参戦 「日本は100年遅れている」「法律を尊重しない国」…日本人だけが知らない「シー・シェパード」創設者釈放運動の熱狂
首相への嘆願書
ハリウッドのインフルエンサーがすぐに呼応した。 ジェームズ・キャメロン監督がSNSにこんなメッセージを出した。 「伝説的な活動家であるキャプテン・ワトソンはもう何年も海を守るために立ち上がってきた。彼の即時釈放をデンマーク政府に求める国際コミュニティーに参加する」 デンマークメディアによると、すでに日本政府からの身柄移送要請がデンマーク政府に届いており、身柄移送の決断は最終的にデンマーク法務省が判断するという。 ネット上では、デンマークのフレデリクセン首相や法務省に対して、ワトソン容疑者の釈放を求める嘆願書を送ろうという運動も行われている。 ワトソン容疑者と30年来の友人であるというピアース・ブロスナンはネット上に「FREE Paul watson」とするセルフィーを挙げた。さらにフレデリクセン首相への嘆願書を作成し、「彼の行動はこれまでいつも国際法を遵守することに関心が向けられてきた」と熟慮するよう求めた。 米国の人気アーティスト、ブライアン・アダムスやパール・ジャムもX(旧Twitter)で、自分たちのファンに#FREE PAUL WATSON運動に加わっていることを表明し、たくさんの賛同が寄せられている。
日本の団体も
さらに、日本の捕鯨を批判する層が多く、欧米で様々な要職を務めている有名人もこの動きに呼応している。 世界的に著名な動物行動学者で国連平和大使を務めたことのある英国のジェーン・グドールもデンマーク政府に対して、公開書簡を作成した。メッセージには捕鯨を許さず、ワトソン容疑者を守ろうとする人たちの心情がにじむ。 「ワトソン船長はほとんどの国が数十年前に禁止してきた非人道的なクジラの殺害を阻止しようとしているだけだ」 ワトソン容疑者の身柄釈放運動には、日本のイルカ追い込み漁を非難してきた「ドルフィン・プロジェクト」のような団体や、動物の権利を求める組織や政党も加わっている。 注目に値するのは、会員と支持者が900万人いるとされ、世界最大規模の動物の権利擁護を求める団体「PeTA」(動物の倫理的扱いを求める人々の会)もデンマーク政府へ釈放の要望をするよう呼びかけはじめたことだ。 ワトソン容疑者と親交が深く、インフルエンサーでもあるPeTA代表のイングリッド・ニュークリックはインスタグラムでの動画でこう語った。 「日本は彼の身柄引き渡しを試みている。もし彼らが成功すれば、彼は残りの人生を日本の刑務所で過ごすことになるでしょう」 ワトソン容疑者をめぐる大きな嵐が日本に到来しそうだ。