奨学金の返済が苦しくなりました。車を買ったのが原因ですが「返還の減額」って可能でしょうか?
日常生活や仕事で車が必要となり購入したが、奨学金の返還が苦しくなったという人もいるでしょう。「減額返還制度」は、奨学金の返済が困難な場合に利用できる制度です。この制度を利用すると、奨学金の月々の返済額を減額できます。ただし、利用するには収入条件などをクリアしている必要があります。 本記事では、奨学金の減額返還制度の概要や適用条件、申請方法、注意点などについて詳しく解説します。奨学金の減額返還制度を利用する際におさえておきたいポイントや注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
奨学金の減額返還制度とは
奨学金の減額返還制度は、奨学金の返還が難しい場合に利用する制度です。申請をすれば、月々の返還額を減額できます。審査を経て適用されると、返還月額が2分の1か3分の1に減額されます。そして、減額返還適用期間に応じて返還期間が延長されます。 本項では、奨学金の減額返還制度の適用条件や期間、申請方法などについて詳しく見ていきましょう。 ■減額返還の適用条件 奨学金の減額返還制度の適用条件は、以下のとおりです。 ・災害、事故、病気、経済的な理由などが原因で奨学金の返済が難しいこと ※経済的な理由の場合、給与所得者は年収が325万円以下、給与所得以外の所得がある場合は年間所得が225万円以下であること(被扶養者1人につき38万円を収入・所得金額から控除が可能) ・減額返還の申請時点で奨学金を延滞していないこと ・口座振替(リレー口座)に加入していること ・奨学金を月賦で返還していること ■適用期間 奨学金の減額返還の適用期間は、1回の申請につき12ヶ月までです。ただし、適用期間が終了する前に再度申請することで、適用期間を延長できます。適用期間は最長15年(180ヶ月)です。 ■申請方法 奨学金の減額返還の申請は、郵送またはスカラネット・パーソナルから手続きが可能です。スカラネット・パーソナルは、日本学生支援機構が提供する情報システムで、奨学金に関する情報の閲覧や申請ができます。 スカラネット・パーソナルからの手続きは、郵送よりもスピーディーに行えるためおすすめです。スカラネット・パーソナルを利用した申請手順は、以下のとおりです。 1. スカラネット・パーソナルに登録 2. ワンタイムパスワードを取得 3. 「各種手続」の「減額返還願」⇒ 「奨学金減額返還願 誓約」で奨学生番号や名前を確認 4. 「奨学金減額返還願 同意事項」を確認して情報を送信 5. 「インターネット提出可否判定」で「インターネット提出」⇒「願出事由」を選択 6. 「奨学金減額返還願 内容入力」返還方法や期間、願出事由を確認して送信 申請後、審査結果は2~3週間程度で通知されます。