40歳代独身「貯蓄ゼロ、絶望です」ギャップが見られる貯蓄額別の世帯割合【手取りからの貯蓄一覧表】
【40歳代・ひとり世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はどれくらいか
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。 ●【40歳代・単身世帯】貯蓄100万円未満の割合 ・18.7% ●【40歳代・単身世帯】貯蓄3000万円以上の割合 ・7.3% ●【40歳代・単身世帯】平均貯蓄額と中央値 ・平均:964万円 ・中央値:500万円 貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄100万円未満は18.7%。 平均は900万円を超え、中央値は500万円を超えました。 金融資産非保有世帯が含まれていないため、平均値、中央値ともにさきほど確認した値よりも高くなっています。 しかし、100万円未満が18.7%に対して1500万円以上が18.2%と同水準になっている点に注目すると貯蓄の二極化が見受けられます。 この結果は、貯蓄がある程度の水準に達する人がいる一方で、準備がまったくできていない人も一定数いる状況を示しているといえるでしょう。 それでは、40歳代の世帯では手取り収入からどれほど貯蓄に回すことができているのでしょうか。 次の章では、40歳代の「手取り収入からの貯蓄割合」について統計から確認しましょう。
【40歳代】手取り収入からいくら貯蓄に回せるのか?
では、今の40歳代はどれくらいの額を収入から貯蓄に回しているのでしょうか。 ●年間手取り収入からの貯蓄割合 ・平均:14% ・5%未満:3.1% ・5~10%未満:8.8% ・10~15%未満:13.5% ・15~20%未満:6.2% ・20~25%未満:11.9% ・25~30%未満:1.6% ・30~35%未満:7.3% ・35%以上:12.4% ・貯蓄しなかった:35.2% 最も多いのは「10~15%未満」で、平均は14%でした。 手取りの何%を貯蓄するかは個人差があるものですが、平均を一つの目標にするのもいいでしょう。
40歳代でも間に合う! 2024年度、計画的に貯蓄しよう
40歳代の単身世帯において貯蓄状況はばらつきがあり、二極化していることがわかりました。 このような現状において、将来の不安を軽減し、安定した老後を迎えるためには、計画的な資産形成が不可欠です。2024年からは新NISAも始まり、資産運用に対する制度も充実してきています。 ねんきん定期便やねんきんネットで将来の年金受給見込額を確認し、足りない分については老後資金の目標額を設定し、月々の貯蓄額を決めましょう。 2024年度から計画的に貯蓄を始め、安心できる未来を築きましょう。 ●【参考】40歳代・単身世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:40.4% ・100万円未満:11.1% ・100~200万円未満:5.2% ・200~300万円未満:4.0% ・300~400万円未満:3.7% ・400~500万円未満:2.5% ・500~700万円未満:4.6% ・700~1000万円未満:7.7% ・1000~1500万円未満:6.2% ・1500~2000万円未満:2.2% ・2000~3000万円未満:4.3% ・3000万円以上:4.3% ・平均:559万円 ・中央値:47万円
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
荒井 麻友子