岡林勇希、中日伝統の「背番号1」を継承 新・安打製造機の活躍を予感させた「探求心の高さ」
13日、中日の岡林 勇希外野手(菰野出身)が2024年シーズンから背番号1を付けることが報じられた。 【動画】岡林勇希にインタビュー!体を大きくした食トレ法を公開! 中日の背番号1は伝統のある番号だ。高木 守道(県立岐阜商出身)、福留 孝介(PL学園出身)、京田 陽太内野手(青森山田出身)などが付けてきた。2024年でプロ5年目を迎えるタイミングでの変更だが、既に実績は十分だ。 2019年のドラフトで、5位指名で入団すると、1年目から1軍デビュー。3年目の2022年に161安打で最多安打のタイトル獲得。2023年はフルイニング出場、さらに11月の侍ジャパンに選出されて優勝に貢献。順調にステップアップしてきた。 菰野(三重)では153キロ右腕として活躍していたが、打撃でも光るものを見せるなど潜在能力が高かった。野球への取り組み方も含め、岡林に対して恩師・戸田直光監督もNPB入り後の活躍を期待していた。そんな岡林のドラフト直前のインタビューを再構成してお届けしたい。 (インタビュー初掲2019年10月11日) ************ 岡林 勇希が野球を始めたのは兄・飛翔の影響が大きい。 「小学校2年生で野球を始めました。きっかけは小学校4年生の兄が野球を始めて、僕も兄と一緒に野球をやりたいと思ったからです」 投手を始めたのは小学校4年生から。その後、松阪梅村リトルシニア(現・奥伊勢松阪シニア)に進み、5番ピッチャーとして活躍。中学3年生の時点で135キロを投げ、三重県内では指折りの投手として注目されるようになった。兄がいる菰野に進学する決め手となったのは、先に菰野で野球を続けていた兄の進化だった。 「中学3年生の夏に、兄が投げる試合を見に行ったのですが、その試合で兄が150キロを投げたんですよね。兄は中学生の時から結構速いボールを投げていて、130キロ程度でした。ですから、150キロを投げたことは本当に驚きで、兄がこんなに成長する菰野に進んで自分も成長したいと思いました」 投手育成力に長けた菰野に進学を決めた岡林。なんと入学時には球速が141キロまで伸びたが、その理由はストレートの握りを変えるようになったからだ。岡林のストレートの握りは独特で、指を閉じて投げる。 「ストレートの握りを変えたきっかけは藤川球児投手の動画を見たことです。藤川投手がストレートを投げるときに指を閉じて投げているのを見て、実際に試したら、5キロもスピードアップしました。このリリースにすることで、指先に一転集中ができ、ボールの伝わり方が変わりましたね」 この探究心の深さこそ岡林の武器である。それは菰野の環境、指導方針にもマッチしていた。