【タイ】工業団地WHA、下期土地販売を上方修正
タイの工業団地・賃貸倉庫大手WHAコーポレーションは11日、2024年下半期(7~12月)の事業戦略を発表し、タイとベトナムでの工業団地の土地販売予測を当初の年間2,275ライ(364万平方メートル)から2,500ライに上方修正することを明らかにした。土地販売契約額は前年比18%増を見込む。 WHAのチャリポン会長は、グローバル企業の製造・投資先が東南アジアに移りつつある動きを取り込み、テクノロジーと持続可能性を取り入れた事業を実施していると話す。 WHAグループの4つの事業領域別では、売上高の6割を占める工業団地事業で、タイでは6件の工業団地開発が進行中と明かした。うち4件が新規、2件が既存プロジェクトの拡張計画だ。ベトナムでも、北中部タインホア省の工業団地を年末までに着工予定とする。 ユーティリティー事業の水道部門では下期、1億7,800万立方メートルの水供給を目指す。同グループが開発するベトナム北中部ゲアン省の工業団地で顧客企業が操業開始し、需要が急増するとみられるほか、石油化学最大手のPTTグローバル・ケミカル(PTTGC)と締結した年間350万立方メートルの浄水供給契約も開始する。電力では、エネルギーポートフォリオを拡大し、合計1,000メガワットの電力購入契約(PPA)容量を確保する目標。 物流事業では、タイ国内とベトナムでの展開を拡大し、下半期には14万平方メートルを超える工場や倉庫の引き渡しを予定する。電気自動車(EV)リースのモビリックス事業では年末までに保有台数を1,000台まで拡大する。 デジタル事業では、法人向けの従業員の健康管理サービスのWHAbitや、カスタマーサービスを包括的に行うWHASAppなどのプラットフォーム事業を拡大。 国・地域別の顧客割合は、6月30日時点で日系が27%、中国系が21%、タイ地場が15%。中国系の伸びが顕著で、20年比で65%増だという。 チャリポン会長は、工業団地に進出する外国企業向けの住宅開発も進行中と明かした。25年末までの完成を目指すとしている。