急坂を彩る黄色と赤色の菊は「秋の楽しみ」 山深い絶景の集落で育てるのは妻の思いを受け継いだ97歳
長野県長野市鬼無里の財門地区に住む清水加久雄さん(97)の自宅近くで赤と黄色の菊が200メートルにわたって咲き、見頃となっている。15年前から育て、昨年までは100メートルだった花は今年、近隣住民の協力で2倍に増やした。一帯は大望峠に近く、紅葉の戸隠連峰など山々に囲まれた地域。絶景と合わせて色鮮やかな花を楽しめる。 【写真】折れ曲がった坂道沿いの200メートルに渡って咲き誇る黄色と赤色の菊
花好きだった妻の故・みち子さんが、人が少なくなる集落で「少しでも楽しみを」と苗を植えたのが始まり。約11年前にみち子さんは体が不自由になり、加久雄さんが思いを継いで毎年育ててきた。
訪れた人からは「山も菊も良い」と評判だ。高齢にもかかわらず「よく頑張るもんだ」と言われるが、加久雄さんは「自分は作業で健康になって、みんなは喜んでくれて一石二鳥で楽しい」と笑う。
「今年も大勢の人が来て喜んでほしい」と加久雄さん。菊は11月中旬ごろまで見られる見込みだ。