ビリー・ホーシェルが手放せない、日本未発売のボーケイ『V-grind』ってどんな特徴?【WITB】
<BMW・PGA選手権 最終日◇22日◇ウェントワースC(イングランド)◇7267ヤード・パー72> これがホーシェルが使う、ボーケイ『ウェッジワークス60V』【画像】 DPワールド(欧州男子)ツアーの旗艦大会は、ビリー・ホーシェル(米国)、ローリー・マキロイ(北アイルランド)、スリストン・ローレンス(南アフリカ)が20アンダーでプレーオフにもつれ込むも、2ホール目で約6mのイーグルパットを決めたホーシェルが欧州通算3勝目を飾った。 契約する米国アクシネット社も勝利を称え、彼の使用ギアとコメントを紹介する。「ホーシェルは『プロV1x』モデルのゴルフボール、『NEW GT3』ドライバー、タイトリストアイアンとボーケイ『SM10』ウェッジの混合セットを使用し、今週ウェントワースでプレーした74ホールで、26バーディ(出場者中1位)と2イーグルを記録しました」(同社広報) 『GT3』ドライバーについて、ホーシェルはこう言う。「メモリアルで新しい『GT3』ドライバーをすぐバッグに入れたんだ。ボールスピードとスピンレートの一貫性には本当に感動して、完璧に打ったショットでも、少しミスしたショットでも飛距離が伸びた。このドライバーで特筆すべきは、センターで打っても少しミスしてもスピン量が非常に一定で、ほとんど変わらないことだよ」。 また、LWの『V-grind』もかなりのお気に入りだそう。「フルショットを打っても、ボールの下に滑り込まない程度の十分なバンスがあって、このバンスがボクとボールを救ってくれる。フルショットを打つ時は、2~3本目か4本目の溝の真上に当たる。しかも、バンカーから出したりフロップショットを打つ時には、バックレリーフのおかげで、開いた状態でボールの下に滑り込ませられる。技術が一貫していても、ある週ではクラブの入りや出方が少し異なることもあるけど、Vを使って打ち下ろすと、バウンドが少しだけ効き、ボールをより低く打ち出せるんだ」。 同社によれば、『60V』に落ち着く前は、ソール幅が極狭でローバンスな『60T』(60.04T)を試した彼は、フェースの高い位置に当たっていたとか。それよりバンスの多い『60V』だと低い打点におさまり、安定したスピンが入って打ち方に最も適していたそう。そして、米国では直近で『V-grind』の市販を発表しており、特徴をボーケイのツアー担当アーロン・ディルがこう説明する。 「『V-grind』の構造を見ると、前方またはフォワードバンス部分があります。これは非常に急激なバンス角で、その後方にグラインドがあるため汎用性も得られます。『V-grind』の選手は入射角が急なことが多いです。シャフトの傾きがやや大きいため、ロフトが減ってバンスも減ります。『V-grind』は柔らかいコンディションや、ざらざらした芝のコースでプレーする場合にも適していて、フォワードバンスが効果を発揮するのは、この時です」(アーロン・ディル) 先週は、国内男子ツアーでもミズノ契約の平田憲聖が「ハイバンスにした54度」に変更して勝利したが、コース状況や打ち方に応じてバンスを適切に見極めて、選手は結果に繋げている。「ローバンス好き」な人でも、ホーシェルのように「打点が上め」だったり、平田のように「フルショットが飛ばない」ことがあるなら、見直してみてもいいかもしれない。 【ビリー・ホーシェルの同社使用ギア】 1W:NEW GT3(9.0°Ventus TR Black 6X) 3W:TSi2(15.0°HZRDUS Smoke Black 70g 6.5 TX) 5W:TSi2(18.0°HZRDUS Smoke Black 80g 6.5 TX) 3,5I:T100(Dynamic Gold 120 X100) 6~9I:620 MB(Dynamic Gold 120 X100) PW:Vokey Design SM10(46.10F 〃 ) A,SW: 〃(52.12F, 56.08M DG TI Onyx S400) LW:WedgeWorks 60V (@62 〃 ) BALL:Pro V1x+ prototype