英国メディアが錦織圭のワウリンカ撃破を「ランク3位が入れ替わる」と賞賛
また同記事では、テニスのエキスパートによる試合の感想も掲載。その中で、元英国のナンバーワン女子プレーヤーで現在キャスターとして活躍中のアナベル・クロフト氏は、「彼(錦織)は、非常に支配的な試合を展開した。それと同時にワウリンカの負け方が少し残念だった。(テーピングをしていた)左膝が原因だったのかしら?」とコメント。1997年の全米決勝進出経験のある元世界4位のグレッグ・ルーセドスキー氏は、「錦織は素晴らしかった。すべてのプレーでやるべきことをしていた。スタン(ワウリンカ)は、今日は不調だった。偉大さと単調を合わせたような試合だった。」と、本領を大いに発揮した錦織と調子を取り戻せないまま敗戦したワウリンカの違いを挙げた。 そのルーセドスキー氏は、また同電子版の別のページで錦織のコーチであるマイケル・チャンの功績を称えた解説コラムを掲載している。 「全米オープンの時、錦織は前に出てくるテニスを展開していた。そして今日もそうだった」と、ルーセドスキー氏。「彼(チャン)は、それを圭(錦織)のゲームに取り入れ、圭をこれまで以上にオールコート・プレーヤーにした。今後、圭がワウリンカやアンディ・マリー、ノバク・ジョコビッチらのような相手を倒していく上で、それは非常に大切なことだ」と、この日ボレーを使いながら試合を有利に進めていった錦織のオールコートを使ったスタイルを称賛した。 さらに「圭は、ここぞという時に前に出て来るということをしなければならない。そしてそれをタイミングよく使った。(それを錦織にやらせるようにした)マイケル(チャン)と(もう一人のコーチ)ダンテ・ボッティーニ、そして(それを実行している)圭は素晴らしい」と続け、「マイケルは、とても戦術に長けたコーチだ。彼はいつもロッカールームでiPadを使って相手選手を研究している。相手選手のパターンやいろんなところを見ている。(彼の下でするテニスは)メンタルのみでなく戦術がしっかりしている」と、錦織をサポートしているチャンの仕事ぶりをクローズアップした。 錦織は、日本時間の明日16日午後11時より、 世界ランキング1位で地元英国のアンディ・マレーと対戦する。全米では錦織がマレーを倒した金星が話題となったが、マリン・チリッチ(クロアチア)を初戦で下しているマレーとの一戦が、錦織にとって1次リーグでの最大の山場となる。