金沢場所、力闘近づく 6日、金沢市総合体育館 板番付の製作進む
6日に金沢市総合体育館で開催される大相撲金沢場所(北國新聞社主催)に向けて、力士や審判員らの名を記した「板番付」の製作が着々と進んでいる。2日は行司の木村一馬さん(30)=西岩部屋=が金沢入りし、北國新聞会館で約300人の名を墨書した。板番付は金沢場所当日、会場正面入り口に掲げられる。 ●大の里は、まだ「関脇」 行司歴15年の木村さんは床に伏して「相撲字」と呼ばれる独特の書体で筆を走らせた。完成までに10時間ほど要するという。 秋場所で2度目の幕内優勝を果たし、石川凱旋(がいせん)となる新大関大の里(津幡町出身、二所ノ関部屋)は、まだ九州場所の番付発表前のため「関脇」と記された。木村さんは「大の里をはじめ石川県出身の力士は多く、ここは相撲どころなんだと思いながら力強く書いた」と話した。 行司の式守一輝さん(37)=荒汐部屋=も金沢に到着し、力士の宿割り表を作るなど準備を進めた。 金沢場所は大の里のほか、遠藤(金沢学院大附高OB、穴水町出身、追手風部屋)、輝(金沢市西南部中OB、七尾市出身、高田川部屋)に加え、大けがからの幕内復帰を目指す炎鵬(金沢学院大OB、金沢市出身、伊勢ケ浜部屋)も特別参加する。 金沢場所は午前9時に開場して公開稽古が始まる。人気力士の握手会や、禁じ手を面白おかしく紹介する初切(しょっきり)、髪結い、横綱の綱締め実演なども楽しめる。 ●7日に高岡場所 金沢場所翌日の7日は大相撲高岡場所(北國新聞社・富山新聞社主催)が高岡市竹平記念体育館で開かれる。問い合わせは富山新聞社営業事業部=076(491)8118=、同高岡支社=0766(23)2131=まで。 ●会場で暴力団排除うちわ配布 大相撲金沢場所に向け、石川県警などは2日までに、暴力団の排除と、特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺の撲滅を呼び掛けるうちわ8千本を作った。会場で無料配布する。 うちわには、大の里と遠藤、輝の写真をあしらい、「NO 暴力団」のメッセージと特殊詐欺とSNS型詐欺への注意を促す文言を印字した。県警は当日、炎鵬を含めた石川出身の4力士を「一日暴力団排除対策官」に任命し、来場者にうちわを手渡す。