侍ジャパン 1年4カ月後のWBCへ向け坂倉、小園ら“若返り”収穫 「課題クリア」へ井端監督流起用
◇WBSCプレミア12決勝 日本0―4台湾(2024年11月24日 東京D) 1年4カ月後の26年3月、侍ジャパン・井端監督は2度目の連覇を狙う第6回WBCを指揮する。大きなテーマは「メジャー組と国内組の融合」。出場に意欲を示している前回大会MVPのドジャース・大谷は31歳で、二刀流選手として充実期を迎える。 WBCでの指揮が未定だった7月。指揮官は渡米し、メジャー組を視察した。「WBC、オリンピックが先にある。日本のために少しでも意識してもらえればうれしい」とレッドソックス・吉田、カブス・鈴木、今永らと対面。タイトル争いに集中していた大谷との対面は控えたが「良きタイミングを見計らってお会いできたら」と今後、コミュニケーションを取っていく。 26年は前回腰痛で辞退した鈴木、移籍1年目だったメッツ・千賀に加え、今オフ大リーグ移籍を目指すロッテ・佐々木、25年オフのメジャー挑戦を容認されているヤクルト・村上もいる。4人だった23年WBCから日系選手も含めたメジャー侍が増える可能性は高い。 一方で、国内組に関して井端監督は今大会で手応えを得ただろう。初陣だった昨年11月のアジアプロ野球チャンピオンシップで世代交代を課題に、若くて打てる捕手として25歳だった坂倉を招集。今大会は9試合中7試合で先発マスクを任せた。二遊間でも24歳の小園を抜てき。今季、広島で1試合もなかった二塁で7試合先発させた。3月の欧州代表との強化試合では、明大・宗山、関大・金丸らドラフト指名前の大学生も招集している。「WBCに出るため国際大会に強いとアピールしたい」と存在感をアピールした辰己、指揮官が肝いりで選んだ藤平も活躍を見せた。 「一つ一つ課題をクリアしてWBCにつなげていきたい」。井端監督が思い描く最強の侍結集へ。頂点こそ獲れなかったが、着実なステップになった。(侍ジャパン担当キャップ・神田 佑)