門司区複合公共施設「再び入札不調は考えていない」
10日、北九州市議会の建設建築委員会が開かれ、入札不調に終わった門司区の複合公共施設について議論されました。 委員会ではまず、複合公共施設の建設予定地で見つかった旧門司駅の関連遺構について、保存を求める陳情が審査されました。 複合公共施設の建設をめぐっては、建設業者を決める入札が10月21日を期限に行われていましたが、物価や人件費の高騰もあり、業者からの応募がなく、不調に終わりました。 北九州市はこの事態を受け、物価や人件費を踏まえて適切な予定価格を算出し、再度入札を行う方針ですが、委員からの「次の入札も不調に終わった場合はどうなるのか」という質問に対して、市の担当者は「仮に次、入札不調になった場合というのは正直なところ考えていない」などと答弁しました。 予定価格の算定については、「いたずらに価格を上げることはせず、適正単価を見極めながら進めていく」としています。 また複合公共施設の建設予定地は、福岡県が作成したハザードマップで高潮浸水区域に指定されていて、市民団体などが計画の見直しを求めています。 複合公共施設には災害対応の拠点となる区役所も入ることになっていて、複合公共施設が災害に見舞われた際にどう対応するのかという委員からの指摘に対し、市の担当者は「場所を選定した後に浸水想定区域となった」としたうえで、「施設が完成するまでに決める」などと答弁しました。 旧門司駅遺構をめぐっては、北九州市の武内市長が先月遺構の一部現地保存などの方策を発表しましたが、遺構を取り壊す工事が始まっています。 北九州市はくい打ち工事の入札を年度内に実施し、2027年度までに施設を完成させたいとしています。
九州朝日放送