鴨川市長選に前職・亀田氏が立候補表明 「市民のため無投票阻止」(千葉県)
鴨川市の前市長で、市内の建築、不動産、ビル総合メンテナンス会社顧問の亀田郁夫氏(72)=同市東町=が11月29日、任期満了に伴う市長選(来年3月2日告示、9日投開票)に、立候補することを明らかにした。市内の事務所で記者会見を開き、「無投票を阻止し、前の4年間でやり残したことを完結したい」などと思いを語った。 亀田氏は、無投票への流れがある市長選について、「市長は、選挙戦で政策論を戦わせ、市民に選んでもらう必要がある」と強調。自身が発行する機関誌で発信してきた「未来の鴨川に必要なこと」を、「選挙を通じて伝えていきたい」としている。 また、城西国際大学安房キャンパス跡地、国保病院の今後、メガソーラー計画、産業振興など、決着のつけられなかった仕事を、自身の手で「完結したい」という。 現在の市政は「決断が遅く、危機管理が不十分で、市民生活は良くなっていない」と指摘。民間から公職に転身して培ったものを「市民の生活基盤を守るために使いたい」などとしている。 亀田氏は、立正大学経営学部を卒業。2004年に市議会議員となり2期2年、県議3期10年を務め、17年の市長選に立候補し、初当選した。 「鴨川リセット」をスローガンに掲げ、「優先すべき事業がある」として前職が進めていた多目的施設の建設工事を見送り、前原横渚海岸を核とした周辺地域の魅力アップを目指す地方創生事業を大きく軌道修正した。 職員や市民の意識改革を目指し、行政事業レビュー(事業仕分け)や小湊小中学校跡地の活用を考える「小湊100人会議」を実施。地域の公的医療の拠点となる新しい鴨川国保病院の建設に着手するなどした。 「2期目を目指す」としていたが、前職との一騎打ちと思われた選挙に3人目が立候補したことを受け、「新たなリーダーに市政を託す」と撤回した。