キャンプと温泉も堪能! 秋景色広がる憧れの上高地日帰りハイキング【前編】
アルプスの絶景を眺めながらゆるりとハイキング
今回は、バスターミナルから少し下流側にある田代池を見て、梓川の右岸から穂高神社奥宮へ、明神橋から左岸道を歩いてバスターミナルへ戻るという半日程度の周回コースを歩いてみます。 川沿いの心地よい遊歩道で、あまりアップダウンもないので、気軽に歩けるハイキングコースです。 時間がたっぷりあるなら、下流側は大正池まで足を延ばしてもいいし、上流側は徳澤園あたりまで行ってみるなど、アレンジもできます。 バスターミナルに着いたら、まずは梓川のほとりへ。 真っ白に冠雪した稜線と秋晴れの青空がくっきりとしたスカイラインを描き、息をのむような美しい景色が広がっています。 西穂高岳、間ノ岳、天狗岩、ジャンダルムとロバの耳、奥穂高岳から吊尾根でつながる前穂高岳……険しくも美しい穂高連峰の姿は雪を頂いて神々しいばかり。 ひとしきり眺めを楽しんだら、川沿いに下流へ向かいます。遊歩道は歩きやすく整備されており、道標もしっかりあるので安心です。 この周辺は、カラマツやシラカバ、ウリハダカエデ、コシアブラ、ケショウヤナギなどの落葉樹も多く、秋は黄金色に輝く黄葉が美しいエリアです。
田代橋から梓川の右岸道へ
橋を渡って対岸の道を上流に向かって歩いていくと、道の脇の岩に、ウォルター・ウェストンを顕彰する碑が取り付けられています。 英国人宣教師だったウェストンは、日本を訪れたときに、穂高連峰や槍ヶ岳で登山を行いました。それまで、日本にはレジャーとして山に登るという文化はなく、ウェストンがヨーロッパ流のアルピニズムを日本に伝えたということで、「日本近代登山の父」と呼ばれています。 ここからさらに進んで行くと、観光ポスターなどでも有名な河童橋。 橋からの景色も素晴らしいのですが、河原に降りると、水面が近くてまたステキなアングル。 下流側には焼岳、上流側には明神岳の雄姿が広がり、どちらを見ても屈指の映えスポットとなっています。 河童橋周辺は、お店も多く、木陰にベンチなどもあるので、休憩にもぴったりのスポット。後半のハイキングに備えて、ゆっくりと休んでいきましょう。(後編へ続く)
根岸真理