来場者数は高水準キープも確実に進む“高齢化”… 2025年を前にゴルフ場が実感している来場ゴルファーの傾向とは?
来場者の高齢化は確実に進んでいる
ゴルフ場は2024年も順調な1年だったようですが、来年はいよいよ25年を迎えます。団塊の世代(1947~49年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となり、ゴルフをやめる人が増えるのではないかと懸念されている“2025年問題”に直面します。 「2025年問題に関しましては、70歳以上はゴルフ場利用税が非課税、65歳以上70歳未満は1/2に軽減されますから、その比率を注視していますが、70歳以上が毎年一定の割合で増加しています。うちのゴルフ場は70歳以上の割合が25パーセントになりました」 「世間では若い人たちがゴルフを始めているといわれていますが、うちのゴルフ場は若い人たちが増えているというデータはありません。平日は70歳以上が25パーセントどころか50パーセント近い印象があります。それがいつまで続くかですね」 筆者もラウンドのほとんどが平日ですから、ゴルフ場で若い人たちを見かける機会はそれほど多くありません。しかし、町でクラブケースを持ち歩いたり、駅でキャディーバッグを持っている人を見ると、若い人が増えたことを実感します。レッスンに通っているゴルフスクールでも若い人が熱心に練習する姿をよく目にします。 しかしながら、ゴルフスクールでは24年に入ってから若い人が退会手続きをしている様子を見かけることも増えてきました。インストラクターによると、やっぱり若い人たちは仕事が忙しくて定期的にレッスンに通うことができず、レッスンに通えない日々が2~3カ月続くと休会や退会を選択するそうです。 せっかくゴルフを始めた若い人たちがやめてしまうと、コロナ禍で起こったゴルフブームが一過性のものになりかねません。ゴルフは面白いスポーツですが、上達するまでに時間とお金がかかります。ゴルファーの高齢化は確実に進んでいますから、若い人たちがゴルフを続けられる仕組みをゴルフ業界全体で作っていく必要があるかもしれません。
保井友秀