【東京国際映画祭】『敵』三冠の快挙 東京グランプリ・最優秀監督賞 男優賞は主演・長塚京三79歳
10月28日より開催された『第37回東京国際映画祭(TIFF)』のクロージングセレモニーが6日、都内で行われ、各受賞作品が発表された。東京グランプリ/東京都知事賞は『敵』が受賞し、同映画は最優秀監督賞で吉田大八監督、最優秀男優賞で主演の長塚京三(79)も受賞するなど三冠となった。 【セレモニー動画】『東京国際映画祭』が閉幕!長塚京三主演『敵』が邦画19年ぶり三冠の快挙 TIFFは世界から監督や俳優、映画関係者などが集まるアジア最大級の国際映画祭。10月28日から11月6日まで開催され、上映・出品作品数は208本となった。 東京グランプリを獲得した『敵』は、作家でありながら、さまざまな顔を持ち、文壇・メディアとの戦いを経て、生き抜いてきた筒井康隆氏の同名小説が原作。映画『桐島、部活やめるってよ』、『騙し絵の牙』の吉田大八が監督を務め、モノクロ映画に仕上げた。 主人公は、渡辺儀助、77歳。元大学教授で今はリタイアし、妻に先立たれている彼は、朝起きる時間、食事、衣類、使う文房具一つに至るまでを丹念に扱い、預貯金の残高と生活費があと何年持つかを計算し、自分の寿命を知る。そんな儀助の元にある日「敵」が現れる…というストーリー。 ■各受賞作品一覧 コンペティション部門 東京グランプリ/東京都知事賞:『敵』 コンペティション部門 審査委員特別賞:『アディオス・アミーゴ』 コンペティション部門 最優秀監督賞:吉田大八監督(映画『敵』) コンペティション部門 最優秀女優賞:アナマリア・ヴァルトロメイ(映画『トラフィック』) コンペティション部門 最優秀男優賞:長塚京三(映画『敵』) コンペティション部門 最優秀芸術貢献賞は:『わが友アンドレ』 コンペティション部門 観客賞:『小さな私』 アジアの未来作品賞:『昼のアポロン 夜のアテネ』