【高齢者の金銭事情を調査】 働くのは何歳まで? 医療や介護にお金がかかるのは何歳から?
高齢夫婦の支出はどのくらい?
次に、高齢夫婦の支出をチェックしていきます。60歳以上夫婦の生活費月額は、平均で21万円となっています。 そして、生活費に占める医療や介護費用の割合は、全体の9.8%となっています。年齢別に見ると、全体的には年齢が上がるにつれて、医療や介護費用が占める割合が増えていくことが分かります。 <生活費に占める医療や介護費用の割合> ・60~64歳:7.8% ・65~69歳:10.1% ・70~74歳:9.6% ・75~79歳:10.0% ・80~84歳:11.2% ・85~89歳:11.6% ・90歳以上:11.0%
高齢者世帯の家計管理
高齢者は、年金と就労による収入、そして今まで貯蓄していた資産で生活をしていくことになります。一般的には「定年退職するまでに2000万円くらいの貯蓄があれば、安定した老後の生活を送ることができる」といわれています。 ただし、老後は若い頃に比べると、病気やけがによって医療費がより多くかかるケースがあります。万が一に備えて、定年退職後はパートタイムなどで仕事を続けることを検討しましょう。そして、散財することなくお金を管理していくことが大切です。 <老後の家計管理の注意点> ・退職するまでに2000万円ためる ・定年退職後もパートタイムなどで仕事を続ける ・健康寿命を延ばす ・万が一の医療費に備えて、散財せずに生活する 以上のことに注意しながら、老後の家計管理を行うとよいでしょう。
まとめ
高齢者のお財布事情をチェックしてみると、高齢の親がどんな生活をしているのか、また自分自身が高齢になった際の家計はどうなるか、イメージしやすくなります。 今回紹介した内容を参考にしながら、年金だけではなく、老後も就労収入を増やすことはできないか、また、老後までに貯蓄を増やすことはできないか、自分のマネープランを検討してみてはいかがでしょうか。 出典 内閣府 令和5年版高齢社会白書 公益財団法人生命保険文化センター 2023 年度 ライフマネジメントに関する高年齢層の意識調査 執筆者:下中英恵 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
ファイナンシャルフィールド編集部