子どもが「学校に行きたくない」と言い出した!夫婦で割れる意見、どうすれば?
【家を安全基地にすることで、問題が解決しやすくなる】 親が子どもを登校させることを最優先にしていると、それは必ず子どもに伝わります。 それだと、子どもは家にいても安らぐことができず、精神的に追い詰められていきます。 学校にも家にも居場所がない状態は危険ですから、せめて家は安全基地にしてあげてほしいと思います。 多くの場合、ただでさえ子どもは学校に行かず家にいることに罪悪感を感じています。 他者からは、家にいるからのんきに気楽にしているように見えるかもしれませんが、決してそんなことはなく、自分を責めたり否定したりして一人で苦しんでいることが多いのです。 ですから、せめて親が子どもを余計に苦しめるようなことはしないでほしいと思います。 できるだけ安らかな気持ちで家にいられるようにしてあげてください。 その方が、いろいろな問題も解決しやすくなりますし、事態が良い方向に向かっていく可能性も高まります。 少なくとも最悪の結果を招くリスクは下がります。 【「登校ありき」ではなく、家で楽しく充実した時間を過ごさせてあげて】 親には、子どもが家で安らげるだけでなく、家で過ごす時間が充実したものになるようにしてあげてほしいと思います。 コロナ禍もあいまって、最近はICTが充実してきましたので、家でも有意義な時間を過ごせるようになりました。 子どもも大人も含めて、学ぼうとする気持ちさえあれば、家でも十分に学ぶことができます。 趣味でも勉強でもいいので、自分が好きなことを深掘りしたり学びたいことを学べるように応援してあげてください。 このように、「登校ありき」ではなく、家で楽しく充実した時間を過ごせるようにしてあげるとよいでしょう。 「急がば回れ」という諺の通り、それによって自信がついたり元気が回復したりして、結果的にまた学校に行くようになるかもしれません。
【大事なのは、子どもが幸せな生活を送ること】 でも、そうならなくても全然問題ありません。 なぜなら、そもそも大事なのは学校に行くことではなく、子どもが幸せな生活・人生をおくることだからです。 学校はそのためのひとつの手段・道具・選択肢に過ぎません。 手段や道具が目的になってしまっては本末転倒です。 学校のために子どもがいるのではなく、子どものためのひとつの手段が学校です。 目的は子どもの幸せです。 それに、毎年不登校の児童・生徒の人数は、増加の一途をたどっていて、文部科学省の調査によると、2020年度の小中学生の不登校は19万人以上とのことです。 また、2018年12月12日発表の日本財団の調査によると、不登校傾向にある中学生は、全中学生約325万人の10.2%にあたる約33万人です。 つまり、中学生の約10人に1人が不登校傾向なのです。 このような実態を見れば、学校という制度そのものが既に制度疲労を起こしていて、時代に合わなくなっているとしか考えられません。 その最大の理由は、学校というところが、みんなと足並みを揃えて一斉に行うのが前提になっているからです。