【ジャパンC】ゴリアット馬主スチュワート氏が熱弁「世界中のレースに…大志を抱いた参戦です」
勝利を信じてやまない-。ジャパンC(G1、芝2400メートル、24日=東京)に出走する“キングジョージ”勝ち馬ゴリアット(セン4、F・グラファール)の馬主であるジョン・スチュワート氏が21日、共同会見に緊急登壇した。報道陣に促される予定外の登場で、日本への愛着や欧州最強を自負する所有馬の優勝を誓った。 ◇ ◇ ◇ 予期せぬゲストが登場した。ゴリアット陣営のスミヨン騎手、グラファール師が同馬の魅力を語り尽くした共同会見の最終盤、馬主のジョン・スチュアート氏の登壇を求める声が上がった。馬主関係者が陣取った会場の右側最前列。恰幅(かっぷく)のいい男性が立ち上がる。ゆっくりと階段を上り、2人の間に腰を落ち着かせた。 「Give us question?(質問はありませんか?)」 珍しい光景だが、言葉には力がこもる。 「オハヨウゴザイマス。今朝、ここに来られてうれしく思います。わくわくしています。今週末はゴリアットが支配的なパフォーマンスを見せてくれると思います。日本のファンのみなさまにも、お披露目したいと思います」 日本が誇る自動車会社であるトヨタ自動車で18年間、仕事をしてきた。企業風土から日本人の勤勉さを知り、その気質が日本を世界有数の競馬大国に押し上げたと分析する。馬主歴こそ浅いが、競馬ファンになって30年超の米国人馬主は、「芝に関しては欧州こそベストだ」と信じる。 所有馬ゴリアットは上半期の欧州中距離最強馬決定戦の“キングジョージ”を勝った。世界4位タイのレーティング125ポンドが示す通り、指折りの強豪だ。ジャパンCは昨年、ワールドベストレースに選出されたが、自身の愛馬なら制圧できると考える。 「日本競馬は近年、大きく進展しました。芝のレースのベストはヨーロッパだと思いますし、みなさんもそれをわかっていると思います。なので、今回の参戦は優秀なヨーロッパの馬を日本に連れてきて、日本の競馬がどこまで進展したのかという、ひとつのテストだと思います。陣営とゴリアットをサポートできることをうれしく思います。これは世界ジャーニーのひとつの中継点です。見る価値がある馬。世界中のレースに連れていきたいです。日本初参戦ですが、ワクワクしています」 日本への愛着以上に、ゴリアットへの愛が大きい。会見終了後も「意義のある、大志を抱いた参戦です」と熱弁を振るった。刺激的な発言も多いが、最強を極めにきた来日だ。【松田直樹】