漆黒の鳥獣【2】「日本へ持ってきたらディスプレイにせず、公道を走らせます」|MADMAX インターセプター
映画「マッドマックス」で圧倒的な存在感を放ち、ファンを魅了したインターセプター。その人気は世界的なもので、これまでにいくつものレプリカが製作されたという。しかし、もっともホンモノに近い個体が日本にあったのだ! >> 【画像16枚】インターセプターの象徴と言えるボンネットから突き出たスーパーチャージャーはWEIAND製。プーリーはエンジンの回転に同調して回り、印象的な金属系の作動音を奏でるように加工されている。ただしエンジンとは機械的に接続されていないため、実際に過給は行われないダミーとなっている。エンジンスワップと同時に4速MTから4速ATに換装されたトランスミッション。シフトレバーの横にある赤いボタンがスーパーチャージャーのスイッチで、押すのではなく引くと作動する仕組みになっている 【MADMAX インターセプター[2]】 オーナー(取材当時)は、子どもの頃に見たマッドマックスのハデなアクションシーンやそのネーミングに衝撃を受け、「大人になったらインターセプターに乗る」ということを夢見るようになった。そして時がたち、オーストラリアにこの個体があることを知ったオーナーは、長年の夢を実現するべく早速ゴードンさんに連絡。 しかし当初は、「レプリカを製作してあげよう」という回答だった。 というのも、この個体は希少な新品パーツを使い、自身のコレクションとして造り上げたもの。それゆえゴードンさんは、このような回答を投げ返してきたのだ。 しかし、なんとしてでも手に入れたかったオーナーは、自身の情熱をゴードンさんに伝え続けた。 そして約半年間、何十回というメールのやり取りをした結果、「君をマッドマックスの世界へ招待しよう」というメール、つまり「このクルマを譲る」という返事をもらった。そして決め手となったのが、オーナーの「日本へ持ってきたらディスプレイにせず、公道を走らせます」という言葉だったようだ。 こうして7年前にオーナーの元にきたインターセプターだったが、当初はバーンアウトをするために極端なローギアになっていた。しかしそれではまとも乗れないため、一般的なギア比に変更。また、搭載されていたフォード製7.5ℓV8、通称「460ビッグブロック」が2年ほど前にブロー。 部品調達に時間が掛かるため、トヨタの1UZ型をスワップし、トランスミッションも4速ATに換装した。そしてゴードンさんの心を動かした「公道を走らせます」という言葉を実行し、休日はドライブを楽しみ、イベントなどでも展示車両として大活躍した。 初出:ハチマルヒーロー vol.45 2018年 1月号 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです。※取材時よりオーナーチェンジしていることもあります)
Nosweb 編集部
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