阿部巨人、両立貫いた「勝利と育成」 来季の浅野翔吾に求められる「最低ノルマ」
投打がガッチリ噛み合って、4年ぶりのセ・リーグ優勝を成し遂げました。 就任1年目となる阿部慎之助監督のもと、頂点に立った巨人です。ベンチの空気も風通しよく、ベテランと若手、選手と首脳陣がいい雰囲気の中、思いを一つに戦っていく姿が印象的でした。 【動画】高卒2年目とは思えぬ存在感!浅野翔吾が先制の二塁適時打を放ったシーン スポーツメディアの関係者は言います。 「その象徴的な存在が、高卒2年目の浅野翔吾でしょう。ペナントレースを制するために大切な8月において、46打数16安打の月間打率.348、3本塁打と打ちまくり、チームに新しい風を吹き込んだことは、特筆に値すると思います。『勝ちながら育てる』という、なかなか両立の難しい2大ミッションを、就任1年目の青年監督がやり遂げたわけですから」 高松商3年夏の甲子園では8強入りに貢献し、一躍その名を馳せた浅野でしたが、ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。 「ルーキーイヤーの昨季は8月11日のDeNA戦でプロ初のスタメン出場を果たすと、プロ初安打を放ち、同18日の広島戦ではプロ初本塁打。巨人の高卒新人本塁打は2015年の岡本和真以来、8年ぶり7人目と悪くない出だしでした。しかし、秋のフェニックスリーグでは腰の張りで途中離脱。秋季キャンプのメンバーからも外れます。契約更改後、離脱原因の腰の張りがヘルニアの再発であることを公表。今年の春季キャンプも故障班からのスタートと、順風満帆ではなかったのです」(前述の関係者) 一方、ドラフト1位で浅野の抽選に外れた阪神は、「外れ1位」で中央大の森下翔太を指名。その森下が昨シーズン、94試合に出場し、打率.237ながら10本塁打、41打点の活躍を見せ、2年目の今季もバリバリのレギュラーで躍動していたことから、G党の間で「浅野は大丈夫なのか」という声が挙がっていたことも事実です。 そんな中、夏場以降、阿部監督は浅野がミスをしても使い続けました。優勝争いが展開されるしびれる時期に勝利へと貢献したことは、今後に向けて大きな財産となったことは、言うまでもありません。 「9月下旬の最もプレッシャーがかかる戦いで、円陣での声出し役に指名された浅野が『僕は優勝したくてしたくて、神社に行って一人一人お守り買ってきたので』などと盛り上げ、チームが優勝へ一丸となったことも特筆に値すると思います。高卒3年目の来季はレギュラーに定着し、『打率.280、10本塁打』をマークしてくれたら、阿部巨人の黄金期到来も近くなることでしょう」 浅野の輝かしい未来に、巨人ファンの期待は高まる一方です。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]