「堂々としなければいけない」ソフトバンク海野隆司インタビュー 1年間通して感じた「頼れる捕手」の条件
日本シリーズ進出も決まってさらに勢いに乗るソフトバンク。今回は海野隆司捕手(27)のインタビューです。5年目の今季は初めてレギュラーシーズンを通して1年間1軍にいて、ともにキャリアハイとなる出場51試合、先発マスク38試合を経験しました。年間を通して感じた〝頼れる捕手〟としてのあり方などを語ってくれました。(聞き手・構成=大橋昂平) ■スタンド騒然!? 人気アイドルが熱烈応援【写真】 ◇ ◇ ◇ ―出場機会が増えた1年間を振り返って。 「良いことも悪いことも経験できたので、それはすごく良かった」 ―今年テーマにしてきたことは。 「もう2軍で野球をしたくないと思っていたので、とにかく何かでアピールして1軍のスタメンで出られるように、と考えて昨秋からやっていた」 ―特に伸ばしてきたことはどこか。 「バッティングをメインでやっていて、春のキャンプではある程度手応えも感じていた。守備でもスローイングやブロッキングは結構課題にしてやっていた」 ―ただ今季の打率は1割台だった。 「最初にやっていたものを、オープン戦に入ってから変えてしまった。シーズンが始まっても、なかなか自分の形が見当たらず、いろんなことをやっておかしくなっていった。でも9月ぐらいに良い感覚は見つけられたので、それをやっている状態」 ―勝てない試合が続くなど苦しい時期もあった。 「途中から試合に出たら、そういう悔しさにも気づけない。スタメンで出て勝ったり負けたりしていく中で感じたので、それは今までなかった」 ―今年一番の収穫は。 「40試合近くスタメンで出られたことは間違いなくプラス。勝とうが負けようが優勝したチームでこれだけスタメンでマスクをかぶれたのは、自分の中ですごくプラスになっている」 ―出場試合数などでキャリアハイを記録したシーズンで、チームはリーグ優勝を飾った。 「(シーズン)後半は試合に出ることが少なかった。そこに関しては自分が(優勝に)貢献したという実感が全くなかったので、もやもやした」 ―今シーズンで印象に残っている試合は。 「試合に出れば全部印象に残るので、これが一番という試合は本当にない。勝てないとメディアから言われることもあったが、それは自分が一番感じていた。捕手は勝たせてあげられるというか、勝たせなければいけないポジションだと思うので、負けが続いてくると自分で勝手に責任を感じていた」 ―誰かにかけられた言葉で印象に残っていることは。 「かけられた言葉ではないが、捕手は一番堂々としなければいけないポジションだ、というのは感じた。(自分の)姿が(他の選手たちに)絶対に映る。(試合に出るのは)間違いなく怖いので、その怖さをなるべく見せないようにするために堂々とする。それは表情とかではなくて姿」 ―チームの中でどのような存在になりたいか。 「いい意味で使い勝手のいい選手。『とりあえず出しておけば大丈夫』と思ってもらえれば、間違いなく強いし(試合の)終盤にマスクをかぶるのは相当な信頼を受けていないといけないので、そういう選手になりたいですね」 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社