中国製造業の活動拡大鈍化、民間指標が示す-輸出不振が足かせ
(ブルームバーグ): 中国の昨年12月の製造業活動は拡大ペースが鈍化した。中国からの輸入品に追加関税を課す方針を掲げるトランプ次期米大統領の就任に伴い、さらなる景気刺激策を投資家は期待している。
財新とS&Pグローバルが1月2日に発表した昨年12月の財新製造業購買担当者指数(PMI)は50.5と、前月の51.5から低下した。50を上回る数字は製造業活動の拡大を示すが、エコノミストの予想中央値(51.7)には届かなかった。
財新智庫の王喆シニアエコノミストは「海外経済環境と世界貿易に起因する不確実性の高まりを背景に輸出が需要の足かせになった」と発表資料で指摘した。
中国の10年国債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して1.64%と、過去最低を更新した。オフショア人民元は0.2%上昇。中国人民銀行(中央銀行)が元の下支えに向けた水準に中心レートを設定した。本土株のCSI300指数は一時1.6%下落した。
今回の民間統計は、政府が今週発表した統計に沿った内容だった。国家統計局が先月31日に発表した12月の製造業PMIでは、3カ月連続で活動が拡大したが、ペースは鈍化したことが示された。
財新によると、輸出品の受注減少が売り上げ全体を下押しし、企業の楽観的姿勢も後退した。中国製造業は売り上げを後押しするため値下げを実施。既に1999年以来最長のデフレに陥っている経済にさらなる圧力をもたらしている。
原題:China’s Factory Activity Growth Slows as Recovery Remains Bumpy(抜粋)
--取材協力:Wenjin Lv.
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