JAL、検疫代行のA5和牛販売 米国・シンガポール行きで新サービス
日本航空(JAL/JL、9201)は9月25日、国際線の乗客にA5ランクの和牛を販売する新サービスを10月7日に始めると発表した。羽田・成田発の米国・シンガポール行きが対象で、輸出時に必要な検疫手続きをJALが代行し、JA全農ミートフーズ(東京・港区)とともにサービスを提供する。同サービスは傘下LCCのZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)も導入済みで、米国やアジアからの訪日客に人気のある和牛の売り込みを強化する。 販売するのはA5ランクの鹿児島黒牛と北海道和牛で、JA全農が調達した和牛を提供する。搭乗便の出発48時間前までに、JALの産直オンラインショップ「SORAKARA OTODOKE」で注文する。出発当日に空港出発ロビーのJAL ABCカウンターで受け取り、手荷物として預けてもらう。手荷物として和牛を持ち出す場合に必要な証明書の取得など、輸出検疫手続きはJALが代行する。また和牛には公的書類を同梱しており、到着空港での輸入検疫も免除となる。 対象路線は、米国線がシカゴ、ダラス、ボストン、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトル、ホノルル、グアム行きの12路線14便と、羽田・成田発シンガポール行き2路線3便の計14路線17便。共同運航(コードシェア)便は対象外で、米国・シンガポールで乗り継ぐ場合は利用できない。 購入できる量や取扱品は路線により異なり、米国路線は1人あたり最大22.6キロまで、シンガポール線は同5.0キロまで。米国路線はブロック、シンガポール線はステーキ用、しゃぶしゃぶ・すき焼き用のスライスを扱う。 価格は米国路線のブロック0.7キロが2万200円から、シンガポール線のステーキ用1.0キロが2万3200円から、スライスは1.0キロ2万2500円から。免税品ではないため、価格には消費税が含まれる。 ZIPAIRは同様のサービスを今年1月にスタート。成田発ロサンゼルス行き、サンフランシスコ行き、サンノゼ行き、ホノルル行きの米国4路線とシンガポール行きの計5路線5便が対象で、JALグループとして19路線22便でサービスを展開する。
Yusuke KOHASE