「1億8000万円を譲るために手数料が必要」と信じる女性、コンビニオーナー「詐欺の可能性ある」
ニセ電話詐欺の被害を防いだとして、福岡県警飯塚署は、コンビニ店や銀行で働く3人に感謝状を贈った。 【一覧表】詐欺電話を見抜く主なポイント
3人は、ファミリーマート飯塚幸袋店(福岡県飯塚市)のオーナー伊藤清香さん(33)とマネジャー吉田直美さん(35)、西日本シティ銀行飯塚支店(同)次長の伊香賀靖さん(54)。
同署によると、10月6日、70歳代女性が約10万円分の電子マネーを購入しようとしているのを伊藤さんが不審に思い、「詐欺の可能性がある」と伝え、吉田さんが110番。女性は架空の団体から届いた「1億8000万円を譲るために手数料が必要」とのメールを信じていたという。
また、伊香賀さんは同9日、支店のATM(現金自動預け払い機)で50万円を振り込もうとしていた別の70歳代女性に対応。息子に送金するはずが、振込先が女性名だったことから、別室に招き、署員が来るまでの時間を稼いだ。女性は息子を名乗る男から「教育ローンの返済に現金が必要」との電話を受けていた。
今月上旬、木原明徳署長から感謝状を受け取った3人は「今後も声かけを続けていきたい」などと話した。