阪神大震災の犠牲者銘板に21人追加「両親と姉の名前を並べてあげたかった」…総数5068人に
両親が住んでいた同区の自宅は火災で全焼。2人は無事だったが、巌さんはその年の3月、心筋梗塞(こうそく)で急死した。万寿恵さんは数年前に大けがをするまで毎年、1月17日に巌さんの銘板を訪ね、「夫と同じところで眠りたい」と語っていたという。
都藤さんは「母の希望をかなえることができて、ほっとしている。ここに両親がいると思ってまた訪れたい」と話した。
五百旗頭真さんや下河辺淳さんらも…復興に尽力
この日は復興に尽力した人らの銘板も追加された。
3月に80歳で亡くなった政治学者・五百旗頭(いおきべ)真さんは、教え子を亡くした経験から復興に携わり、東日本大震災では、復興構想会議の議長を務めた。元国土事務次官の下河辺(しもこうべ)淳さんは阪神・淡路復興委員会の委員長を務め、2016年に92歳で亡くなった。
追加を要望したのは、被災者の生活支援に尽力してきた俳優堀内正美さん(74)。銘板を自ら貼り付け、目を潤ませた。2人が自身の活動を後押ししてくれたといい、「震災がなければ出会えなかった仲間で、戦友だった。ありがとう、お疲れさまと伝えたい」と話した。
ほかに、神戸市出身の作家・陳舜臣さんらの名も加わった。