体内で「腎臓」を育てる!?再生医療の最先端...「eGFR」ってなに?腎臓病の真実
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。 メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。 ドクターは東京慈恵会医科大学 副学長 腎臓・高血圧内科 主任教授 医学博士 横尾隆先生です。 新たな国民病!?「慢性腎臓病」...早期発見のために必要なことは?ふだんの生活での予防方法は?【動画でチェック】 今回のテーマは「~eGFRってなに?~経験者に学ぶ!腎臓病の真実」 腎臓病の治療の1つである人工透析の患者数は年々増え続け、依然多いまま。今や成人の約8人に1人が慢性腎臓病と考えられています。腎機能は低下しても自覚症状がないため、早期発見のためには腎機能を示す数値「eGFR」をチェックする事がとても大事なのだとか。そこで今回は、慢性腎臓病や「eGFR」について専門医に教えてもらいました。
慢性腎臓病(CKD)とはどんな病気?
慢性腎臓病とは通称CKDと呼ばれ、何らかの原因で腎機能の低下や腎臓の障害が3か月以上続いた状態の事。成人の約8人に1人が慢性腎臓病を患っている事が分かっており、新たな国民病とも言われているそうです。
腎臓の働きについて
腎臓には、「糸球体」という毛細血管でできた組織が左右に約80万個ずつあります。ここに血液が流れると濾過(ろか)されて、身体にとって大切な赤血球やたんぱく質などの栄養分は血液に残り、老廃物や毒素・余分な水分などは尿として排出されるそうです。しかし、糸球体がダメージを受けて壊れると濾過機能を失います。すると、たんぱく質や赤血球が尿の中に漏れ出してしまうそうです。 <腎機能が低下するとどうなる?> 腎機能が低下すると心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まるそうです。先生によると、一番の問題点は、自覚症状がない事。症状が現れる頃には、腎機能がとても低下している状態だそうです。
注目すべき数値「eGFR」とは?
eGFRは、性別・年齢・血液中のクレアチニンから算出される数値で「腎臓がどれくらい血液中の老廃物を濾過できるか」を表しています。つまり、数値が低いほど、濾過量が落ち腎臓が働かなくなっているという事なのだとか。eGFRは、健康診断などの血液検査で測定する事ができるそうです。 <「eGFR」のステージ> 「eGFR」は5段階のステージに分けられ、G3a以下は慢性腎臓病に該当するそうです。 ・G1(eGFR値90以上)腎臓の働きの程度:正常 ・G2(eGFR値89~60)腎臓の働きの程度: 正常または軽度低下 ・G3a(eGFR値59~45)腎臓の働きの程度: 軽度~中等程度 ・G3b(eGFR値44~30)腎臓の働きの程度: 中等度~高度低下 ・G4(eGFR値29~15)腎臓の働きの程度: 高度低下 ・G5(eGFR値15未満)腎臓の働きの程度: 高度低下~末期腎不全