体内で「腎臓」を育てる!?再生医療の最先端...「eGFR」ってなに?腎臓病の真実
「eGFR60未満」が危ない!「慢性腎臓病」の症状
最初は自覚症状がないそうですが、腎機能がかなり落ちると次第に症状が出てくるそうです。腎臓には摂取した水分に合わせて、尿を濃くしたり薄くしたりして水分量を調整する働きがあります。しかし、腎機能が衰えると調整がうまくできず、水分を摂っていなくても尿を作り夜間でもトイレに行きたくなってしまうのだとか。逆に、尿が作られずに身体の水分量が増え過ぎてしまい、むくんでしまう事もあるそうです。脚のむくみであれば気づく事ができますが、水分が心臓や肺などに溜まった場合は気づく事ができず、心不全などの原因につながる恐れもあるそうです。
40~50代以降は慢性腎臓病に要注意
先生によると、腎臓も老化するので50代以降はeGFRも徐々に下がる傾向にあるそうです。また、生活習慣を改める事で多くの数値は改善しますが、eGFRは一度下がると元に戻らないので40~50代からは特に注意が必要だそうです。 <中高年の腎機能を低下させる2大要因> (1)塩分の多い食事 塩分を多く摂取すると血圧が高くなります。すると、腎臓の濾過膜にかかる圧力も強くなるため、膜を破壊してしまうそうです。また、塩分を摂り過ぎると喉が渇いてたくさん水分を摂取します。すると、身体の水分量が増加するので、濾過にかかる圧力がより上昇してしまうそうです。 (2)糖尿病 血糖値が高くなると血管がダメージを受けます。血管の塊である腎臓の糸球体はその影響を受けやすい場所。そのため、腎機能が落ち透析が必要になる一番の原因は糖尿病だそうです。
腎臓をいたわる食事 先生おすすめ!「麦ご飯」
先生曰く、食事で腎臓をいたわるには白米に麦などの穀物を加えるのがおすすめ。麦などに含まれるカリウムには塩分を排出する働きがあり、主食を少し変える事でカリウムやカルシウムを毎日摂取できるそうです。(※高度の腎機能障害がある方は個別の制限が必要となりますので主治医にご相談下さい)
人工透析・移植だけじゃない!腎臓の機能を取り戻す方法
ステージ5で腎機能がほとんど働かなくなると、人工的に血液をきれいにする人工透析や移植などの治療が行われるそうですが、近年腎臓の機能を取り戻す方法が注目されているそうです。 <体内で腎臓を育てる!?再生医療の最先端> 先生が研究を進めているのが、iPS細胞(身体のさまざまな組織になる事ができる能力を持った細胞)を用いて自分の体内で腎臓を育てる再生医療。ラットやマウスによる実験では、体内でしっかり腎臓が作られ、尿が排出されるまで確認済みなのだとか。近い将来、患者さんに希望をもたらす腎臓の再生が実現するかもしれないそうです。 (2023年11月26日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)
CBCテレビ