秘密は「人選」にもあった! テレビ東京「カンブリア宮殿」が放送開始から18年経っても色褪せない納得の理由
■放送開始から18年、累計900回に到達 経済トーク番組『日経スペシャル カンブリア宮殿』(毎週木曜日23時6分~、テレビ東京系。以下『カンブリア』)が快走している。 【写真】『カンブリア宮殿』のキーマンと、高視聴率をたたき出した回に出演者したトップたちの顔ぶれ 2006年の放送開始から18年、9月5日放映分で実に900回を迎えた『カンブリア』はインタビュアーの作家・村上龍氏と俳優・小池栄子氏が旬の経済人をゲストに迎え、 “ビジネスの勝利の方程式”について解き明かしていく「大人のための報道エンターテインメント番組」である。
「挑戦して成功を掴み、結果を残した経営者を中心にお招きし、スタジオトークと取材VTRで製品やサービスなどの開発の背景などを視聴者目線で取材。他では伝えていないニッポン経済の裏側を伝えてきました」 そう語るのは『カンブリア』チーフプロデューサー・テレビ東京報道局の鈴木亨知氏。政治記者として経験を積んだ後、『WBS(ワールドビジネスサテライト)』ディレクターなどを経て、『ルビコンの決断』『ガイアの夜明け』『池上彰の選挙ライブ』プロデューサーを務めてきた。『カンブリア』では2011年9月から2014年5月までプロデューサーを務め、現在はチーフプロデューサーとして現場を指揮している。
「1988年に始まった『WBS』は主に日々のニュースを伝える番組、2002年に始まった『ガイアの夜明け』は結果にかかわらず挑戦する人たちを追う経済ドキュメンタリー。一方、『カンブリア』は『ニュースが伝えないニッポン経済』をコンセプトにしています」(鈴木氏) 『カンブリア』の魅力といえば、この番組だからこそ実現したとみられるゲストの面々。第1回のトヨタ自動車副会長(当時)・張富士夫氏を筆頭に、経済界の大物を取り上げてきた。一方で飯尾醸造五代目当主・飯尾彰浩氏、蒲郡市竹島水族館館長・小林龍二氏といったローカルで奮闘する中小企業の星のような経営者をキャスティングするのも特徴だ。そこには『カンブリア』ならではの人選の理由がある。