「全く触れなかった報道番組も…」伊東純也選手“書類送検”にテレビ各局の「報じ方が違う」特殊事情
サッカー元日本代表の伊東純也選手が女性2人にわいせつな行為をしたなどとして刑事告訴された問題で、大阪府警は伊東選手を準強制性交等致傷の疑い、女性2人を虚偽告訴の疑いでそれぞれ大阪地検に書類送検した。 サッカー日本代表・伊東純也「性加害報道」で“攻守交代”か…告発女性側に生じた「相次ぐ誤算」 伊東の女性スキャンダルは1月末に『週刊新潮』によって報じられ、伊東はアジアカップの真っ只中に日本代表を離脱。その後も伊東は日本代表に招集されておらず、影響を受けている可能性が高い。 女性2人は昨年6月、伊東らと飲食をした後に大阪市のホテルで性被害を受けたとして、準強制性交容疑などで今年1月、大阪府警に告訴。反対に伊東も無理やり行為に及んだ事実はないとして、虚偽告訴容疑で女性2人を告訴した。 「“加害者と被害者”とされている両方がなぜ書類送検されるのか疑問に思う人もいるかもしれないが、2件の告訴を別々に書類送検しただけのこと。警察が地検に起訴するかどうか判断を任せることは当然の流れです。 書類送検と聞けば“容疑が認められたのか”とか“悪い人間だ”と勘違いする人もいますがそうではない。起訴されて有罪が確定するまでは“推定無罪”です」(全国紙社会部記者) 『ゴゴスマ』(TBS系)は7月2日の速報で伊東選手の書類送検を大々的に伝え、女性2人の書類送検を小さく伝えた。東スポによれば、TBS局内でこれが疑問視されたと報じられている。 他の局も夕方の報道番組などでニュースとして取り扱ったが、日本テレビは大きく異なる対応をした。『ゴゴスマ』と同時間帯の『ミヤネ屋』(日テレ系)は第一報は報じたものの、以降は報道番組で報じることはなかった。 局や番組によって“大きな差”があったワケを、日本テレビ関係者が明かす。 「あえてこの件について、報道しなかった番組もありますよ。というのも大阪府警に裏取りしてみると、伊東選手も女性らも両方とも不起訴の可能性が高いという情報が入ってきたんです。 報道のルール的に、該当人物が逮捕や書類送検されたと報じた場合、その後に不起訴が決定すれば、それを報じなければならない。その人に不利益が生じますし、恣意的に不起訴だけを報じないのは不公平だからです。だから我々は不起訴になることを見越し、書類送検の報道自体を見送りました。たしかに日本代表の伊東選手が書類送検されたという内容は目を引くため、速報で大々的に報じたいという気持ちは分かりますが……」 書類送検されたということも当然大事なニュースなので、報じることは間違いではない。だが、不起訴が見えているならばその人は罪に問われることはないので報じないところもあった、というのだ。 「ネットなどでは、第一報を報じた『週刊新潮』編集部にファンからクレームが殺到したため、テレビ局が遠慮して書類送検のニュースを扱わなかったのではという憶測があるそうですが、それは間違いですよ。 さきほど話したように、不起訴の可能性が高い場合は、そもそも報じないというのが、ルールになっている局があるからです」(同・日本テレビ関係者) テレビ局によって対応に大きな差が出た今回の事件。果たして検察は伊東、そして女性たちにどんな判断を下すのだろうか――。
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