信号機のない横断歩道での車の一時停止率、大分県41.5% JAF調査で全国平均下回り37位 県警「速度落とし安全確認徹底を」
日本自動車連盟(JAF)が今年実施した調査で、大分県内で信号機のない横断歩道で一時停止した車の割合は41・5%だった。全国平均の53・0%を下回り、47都道府県で37位だった。JAF大分支部は「走行速度が速過ぎて、歩行者に気付くのが遅れているのではないか」と推測。歩行者優先のルールを徹底するよう求めている。 調査は2016年から毎年実施している。都道府県別の集計は18年から始まった。県内の停止率は年々上昇しているものの、全国平均を超えたことは一度もない。 今年のトップは長野県で87・0%。石川県(80・9%)、岐阜県(75・2%)、熊本県(74・8%)、福岡県(74・3%)が続いた。ワーストは▽富山県 31・6%▽北海道 34・1%▽福井県 34・7%―の順だった。 道交法は、横断歩道を渡ろうとしている人がいる場合、車に一時停止を義務付けている。歩行者がいないことが明らかな場合を除き、すぐに停止できる速度で走ることも規定。横断歩道付近での追い越しも禁止している。 横断歩行者妨害は反則金6千~1万2千円で、事故を起こすなどして有罪となれば3月以下の懲役または5万円以下の罰金となる。 県警によると、今年1~10月に摘発した横断歩行者妨害は1030件(前年同期比253件増)。「歩行者に気付かなかった」「周囲をよく確認していなかった」と言う違反者が多いという。 交通企画課の河野豊秀次席は「横断歩道は歩行者の絶対安全領域でなければならない。横断歩道付近では速度を落とし、安全確認を徹底してほしい」と呼びかけた。 <メモ>今年の調査は8月7~28日、47都道府県で2カ所ずつ実施した。いずれも中央線のある片側1車線で、交通量が1分当たり3~8台の道路を選んだ。JAF職員が歩行者役になり、横断歩道1カ所当たり50回渡り、通行車両をチェックした。