「格闘技をやっていたときに2~3分なら大丈夫だったから」知人男性の首をタオルで2~3分絞め続け殺害した男の理解しがたい『ズレた感覚』チェーンソーで切断した遺体を埋めた後、北海道に行った理由は「スキーがしたい」後編
2022年11月に知人の20代の男性を殺害しチェーンソーで切断した遺体を埋めたなどとして逮捕・起訴された男の裁判員裁判。10月30日、検察による被告人質問が行われた。見えてきたのは普通の感覚とはかけ離れた被告の「ズレた感覚」だった。(前編 ・中編 ・後編の後編です) 【写真を見る】「格闘技をやっていたときに2~3分なら大丈夫だったから」知人男性の首をタオルで2~3分絞め続け殺害した男の理解しがたい『ズレた感覚』チェーンソーで切断した遺体を埋めた後、北海道に行った理由は「スキーがしたい」後編 ■「2~3分なら首を絞めても大丈夫」 2022年11月10日、前田広樹被告は交際相手の山口優被告と共謀し同居していた当時22歳の男性の首をタオルで絞めて殺害。男性がてんかんの発作で部屋を荒らしたことに腹を立て凶行に至った。 殺害の状況について検察官が前田被告に質問した。 検察: 「山口被告がタオルを持ってきたのは覚えているか」 前田被告: 「覚えている」 検察: 「どんなタオルか」 前田被告: 「黒いフェイスタオル」 検察: 「山口被告がタオルを持ってきたときにどう思った」 前田被告: 「男性の首にタオルをかけたので、『首を絞めるのかな』と思った。中腰の体勢で綱引きのように一緒に絞めた」 検察: 「どのくらいの時間なら首を絞めても大丈夫と思ったのか」 前田被告: 「2~3分。格闘技をやっていたときに、2~3分なら首を絞めても大丈夫だったから」 ■男性の遺体を埋めた後、北海道へ。理由は「スキーがしたい」 検察: 「男性の遺体を埋めてからしばらくしたあと、北海道へ行った。逃げたのではなく、殺害したアパートにいるのが嫌だったからか」 前田被告: 「はい」 検察: 「なぜ北海道だったのか」 前田被告: 「ちゃんとした理由はない。ただ、自分から山口被告に『スキーがしたい』といったのは覚えている」 検察: 「実際にスキーはしたのか」 前田被告: 「していない」 検察: 「北海道へは旅行だったのか」 前田被告: 「はい」 ■自宅アパートは「事務所様」? 10月30日は裁判官からの質問もあった。 裁判官: 「『事務所様』とはなにか」 前田被告: 「自宅アパートのこと。友人や先輩が暴力団の一員で、常に周りに人がいてうらやましかった」
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