松阪工生がポスター制作 三重・大紀町、イベントで活用も検討
産地直売の施設で展示
三重県松阪市殿町の県立松阪工業高校(髙嶋真人校長)繊維デザイン科3年生40人が制作した、度会郡大紀町をPRするポスターが現在、同町崎の産地直売施設「山海の郷紀勢」で展示されている。町内の事業所などからも好評で、今後、町や企業のイベントなどでの活用も検討されている。 大紀町商工観光課の小倉寧々さん(21)が同科の卒業生という縁から、学校側にポスター制作を依頼し、今年1月に正式に決定した。 グラフィックデザインの授業の一環で1人1点制作することになり、同町職員が訪れ、町の特色やイベントなどについて生徒がヒアリングを行い、各自でテーマを決めてデザイン。同町から提供を受けた写真データなどを使い、コンピューターの描画ソフトや画像加工ソフトを使って完成させた。 生徒たちは、伊勢別宮の瀧原宮や、町内のイベント、地元特産の牛乳などの特色を捉え、「大紀町へ行こう」「大紀町の夏」などの文字と共に、それぞれの感性でデザインした。B2サイズに印刷し、5月末に同町に引き渡した。 同科室長の髙馬日葵さんは「大内山牛乳が好きなのでそれをメインに、もっと町に行ってみたいと思えるポスターを目指して作りました」、副室長・正司悠華さんは「制作を通して大紀町を知ることができました。町の魅力はもちろん、松阪工業デザイン科の魅力も伝わるとうれしいです」、同町出身の藤原百花さんは「喜んでもらえてうれしいです。イベントなどでよりたくさんの人に知ってもらえたら」とそれぞれ話した。 同科長の植村彰教諭は「実際にクライアントさんがいる中で、ニーズに応えるためにどういう提案ができるか。相手の深い部分のニーズを掘り下げていくことができるか。生徒たちはとても良い経験ができました」と話した。 ポスターは7月25日まで、町の産地直売施設「山海の郷紀勢」で週替わりで5枚ずつ展示されている。また町のホームページでも公開されている他、今後観光イベントなどでも活用していくという。 小倉さんは「本当に大紀町の魅力が伝わるポスター。うれしいです」と話し、服部吉人大紀町長は「松阪工業高校繊維デザイン科生徒の皆さんが素晴らしいポスターを制作してくれました。今後、さまざまな場面で使用していきたいです」と話している。