イケア「空白地」山陰に初の配送センター松江に設置…物流2024年問題解決へ三方良しの一手(島根)
山陰中央テレビ
スウェーデン発祥の家具・雑貨店「イケア」。山陰にはまだ店がありませんが、オンラインで購入した商品の受け取りセンターが山陰では初めて、松江市に開設されました。その狙いを取材しました。 10月、松江市東出雲町に開設されたスウェーデン発祥の家具・雑貨店「イケア」の商品受け取りセンターです。イケアが松江市の運送会社「山陰物流サービス」に委託、午前9時から午後7時までイケアで購入した商品を受け取ることができます。 世界最大級の家具店として知られる「イケア」。北欧ならではデザインや、低価格のオリジナル商品が人気です。現在、国内に13店舗がありますが、いずれも大都市圏で、山陰から最も近いのは兵庫県の神戸店、商品を購入する場合、山陰からはオンラインショップの利用が多いかもしれません。 ただ、気になるのが商品の配送料。ベッドなど大型家具の場合、自宅への配送は最低でも1万3500円かかりますが、この配送センターで受け取ると3900円に。また、会員登録すれば無料になります。 イケアでは、店舗がない地域にも配送センターの設置を進めていて、松江のセンターは全国48番目、中国地方では6番目だということです。 イケア・ジャパン株式会社・イ ジュヒさん: ラストワンマイル、お客様の自宅までお伺いするトラック、そしてドライバーの不足が顕著になっている。 運転手の働き方改革のため、2024年4月からトラックやバスのドライバーの時間外労働の制限が強化され、運輸業界では、輸送能力の不足など影響が心配されています。 イケア・ジャパン株式会社・イ ジュヒさん: 全国拡大を通じまして、物流の2024年問題を解決、持続可能な環境に繋がると考えいます。 一方、配送を担う業者も…。 株式会社山陰物流サービス・一瀬創さん: 島根全域を担当しているので、お届けに伺う件数が少なくなれば走行距離などが減りますので、従業員の労働時間の削減にも繋がる。宅配の不在ですね。お客様に直接取りに来てもらえることによって、不在の軽減にも繋がっている。 配送業者にとっても、ドライバーの働き方を改善するうえでメリットが多いといいます。 「売り手よし」「買い手よし」そして「環境よし」…イケアは、サービス向上と配送業者の負担軽減のため、今後も受け取りセンターの設置を進めることにしています。
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