タケヤキ翔、“YouTubeと音楽活動”の原点を語る 10年間トップランナーでいれた要因とは
2024年2月11日、タケヤキ翔が自身のYouTubeチャンネル開設10周年を記念した『ラトゥラトゥ4th LIVE ログイン TOKYO-タケヤキ翔 10th ANNIVERSARY-』を開催。本公演ではサポートメンバーによるバンド演奏と共に、生ライブならではの一体感を作り上げ、観客の心に忘れられない景色を刻み付けた。 【写真】タケヤキ翔の撮り下ろしカット 10年間、YouTube業界のトップクリエイターとして走り続け、音楽活動も順調にステップアップしてきたタケヤキ翔。今回は10周年記念ライブに込めた想い、YouTube活動で大切にしていることについて話を聞いた。 ・「YouTuberの音楽もすごいやん」と思ってもらえるように ――『ラトゥラトゥ4th LIVE ログイン TOKYO -タケヤキ翔 10th ANNIVERSARY-』、お疲れ様でした。まずはライブの率直な感想を教えてください。 タケヤキ翔:とにかくお客さんの熱量が高かったですね。それがステージにも伝わってきて、僕らの熱量もどんどん高くなっていって……今日は本当に演者とお客さんで作り上げる、最高のライブになったと思っています。今日の会場(新宿BLAZE)くらいのキャパシティのステージに立つのは久しぶりだったので、そこも含めてテンション上がりましたね。 ――今回のセットリストでは、初披露「クリスマスガール」も含め、様々な楽曲を披露されていましたが、特に思い入れの強い楽曲はどれですか? タケヤキ翔:やっぱり「神様の言うとおりに」ですね。1stシングルですし、僕にとって始まりの曲なので。今日の一発目に持ってきたのも、一番思い入れがあるからです。あの曲はラトゥラトゥの曲のなかでも認知度が一番高いので、ライブの初っ端からいきなりぶち上げていこうという気持ちもありました。 ――ライブ中のタケヤキさんを見ると、YouTubeで見る親しみやすさよりも、アーティストとしてのカリスマ性を感じました。ステージパフォーマンスにおいてどんなことを意識していますか? タケヤキ翔:良くも悪くも、YouTuberの音楽ってあまり良く思われないこともあるんですよ。だからこそ「YouTuberの音楽もすごいやん」って言ってもらえるように、ということを意識してやり続けています。でもそこのバランスって意外と難しくて、YouTuberっぽすぎると「ちゃんと音楽やってるんかな?」って思われるだろうし、かといって本格的なバンドマンのようにやっても、もちろんそれは専門でやっている方々がいるじゃないですか。だから僕はそのハイブリッドを目指しています。普段のYouTuberとしての良さも出しつつ、いざ歌い始めたら本格的なロックで驚かせるみたいな。ライブではそのギャップのバランスを考えながらパフォーマンスしていますね。 ・タケヤキ翔の“音楽とYouTube”の原点 ――YouTube活動と音楽活動で、自分の見せ方を変えていますか? タケヤキ翔:ライブは動画を通して見てもらうのとは違って、直接リアルで会って、目を見て、音楽を聴いてもらえるわけじゃないですか。その場の空気感も含めて、より深く好きになってもらえる場所なのかなと思っています。だから、まずはYouTubeを見て興味を持ってもらって、そこから足を運んでもらってライブに来て本当に好きになってもらえたら一番嬉しいなと。そうなってもらえるように意識はしてますね。 ――今回のライブは、チャンネル開設10周年記念の公演でした。タケヤキさんにとってターニングポイントがあれば教えてください。 タケヤキ翔:色々あるんですけど、音楽に関して言えば小学生のときですね。修学旅行のバスのなかでカラオケ大会みたいなことをしていて、そこで歌ったときに「上手だね!」って周りに言ってもらえたんです。まぁ小学生なので、みんなの前でちゃんと歌えるってだけで褒められがちだとは思うんですけど(笑)。でも、そのとき褒められてから僕は歌うことを好きになったので、あのときの思い出が自分のなかにずっと残っています。YouTubeを始めてからも音楽をやりたいと思ったのは、それがきっかけなのかもしれないですね。 ――そこで歌うことへの自信がついたんですね。実際に音楽活動を始めてから、手ごたえを感じた瞬間はありますか? タケヤキ翔:それはまさに今日のライブですね。一番強く手ごたえを感じました。僕は常に新しいことを欲して前に進むタイプの人間なので。YouTubeを始めたのも、その性格に繋がっているんですよね。まだYouTuberっていう言葉もなかった時代に、たまたま動画投稿系男子みたいな人たちの動画を見つけたんです。当時はまだネットに顔を出すのも良くないと言われていたから割と批判されてたんですけど、僕は逆にそこに可能性を見出したんです。有名になりたいっていう気持ちがずっとあったので、これなら成功できる、有名になれるんじゃないかなと。 ――他人と違う道を進むことや批判を受けることに不安を感じるタイプではないんですね。 タケヤキ翔:そうですね。誰かの歩いた道をなぞっても意味はないと思ってるので、常に自分で切り拓いていきたいです。 ――変化の激しいYouTube業界で10年もトップランナーでい続けるために、タケヤキさんはなにを大切にしていますか? タケヤキ翔:やっぱり持続力ですね。続けていれば、必ず正解がなにか見つかるものだと思っています。同時に、試行錯誤することも大切ですね。なにも考えずに続けていても結果はついてこないと思うので、頭を柔らかくして色々考えつつ、もし数字が少しでも下がったら軌道修正することを日々繰り返しています。僕は大体一ヵ月周期で、動画やトークの内容、編集の仕方を少しずつ変えているんですよ。見ている人にはわからないレベルだと思いますけど。大枠の企画自体は割と同じことが多いので、パッと見はずっと同じようなことをしているように見えるかもしれませんが、実は細かい部分を変えているので、そこが飽きられにくさに繋がっているのかなと。 ――具体的な話で言えば、タケヤキさんは思わずクリックしてしまうようなサムネイル作りに長けていると思っております。サムネイル作成で意識している点はありますか? タケヤキ翔:やっぱり一発でわかることが大切なんじゃないですかね。サムネイルを見て、タイトルを見るだけでどういう内容の動画かがわかるような。POPとかと一緒で、サムネイルも一種のデザインなんで、どうやったら一番わかりやすいかを心がけてます。 ――なるほど……! 最後の質問になりますが、音楽活動も含めた今後の目標を教えてください。 タケヤキ翔:先ほども話しましたが、YouTuberの音楽ってどうしても舐められてるイメージがあるので、そこを覆したいです。音楽活動歴はまだまだ浅いですし、ライブの回数もまだまだ少ないですが、今後はもっともっと活動を重ねていって、「YouTuberの音楽ってこんなにかっこいいんや!」って言われるようなアーティストになりたいですね。具体的な目標で言えば、2年以内に武道館でライブしたいと思っています。そこまでの道のりもいま考えているので、期待していてほしいですね。
南 明歩