圧勝でも最終予選へ向け本田圭佑が鳴らすハリルJへの警鐘
次なる日本代表の活動は、デンマーク、ブルガリア、ボスニア・ヘルツェゴビナの4ヶ国がトーナメントで覇権を争う6月上旬のキリンカップ。昨年3月下旬の発足から、ハリルジャパンは2年目に突入した。国際Aマッチデーのほとんどがアジア2次予選にあてられ、格下との対戦が多かったこれまでの1年間を「アジア全体にとって、正直、世界的に見ると不利だと思う」と振り返った本田は、それでも努めて前を向いた。 「ワールドカップ本番で結果を出さなければ、それまでがどんなによくてもダメと言われるのがこの世界の厳しさ。ただ、いいとは言わないけど、部下に尊敬されるような、愛のある監督だと僕は思う。お互いに裏切り合うことなく、他人のせいにすることもない、最後まで戦える集団を作れる上司じゃないかと」 妥協を許さない姿勢で世界基準を要求する、63歳の指揮官への信頼感を胸に秘めながら、本田はシリア戦から一夜明けた30日にセリエAの戦場へ戻るために日本を発つ。 (文責・藤江直人/スポーツライター)