圧勝でも最終予選へ向け本田圭佑が鳴らすハリルJへの警鐘
シリア戦終了から約4時間後。アジアに与えられた「4.5」の出場枠を争う12ヶ国が出そろった。 日本の他にサウジアラビア、UAE、オーストラリア、カタール、中国、イラン、シリア、タイ、イラク、韓国、ウズベキスタンが2グループに分かれてホーム&アウェー方式でリーグ戦を行い、各グループの上位2位までの4ヶ国がロシア行きの切符を獲得。3位同士による勝者が、北中米カリブ海4位との大陸間プレーオフに回る。組み合わせ抽選会は4月12日に、マレーシアで行われる。直前の7日に更新されるFIFAランキングをもとに、上位国から順に6つのポットに分けられ、強豪チーム同士の対戦が避けられる方式。 現在のランキングで日本は56位。アジアでは44位のイランに次ぐ2位だが、来月までに加算されるポイントの多寡は、対戦国のランキングも関係してくるため、格下の151位のアフガニスタン、123位のシリアに連勝した日本に、それほどの上積みは見込めない。 対照的に順位が近い国に勝利した、オーストラリアと韓国が日本を上回ることが確実となった。つまり、現状では第1ポットにイランとオーストラリア、第2ポットには韓国と日本が入ることが確実になったのだ。 宿敵・韓国と対戦しない点は追い風になるが、アジア最強のイランや難敵オーストラリアのいずれかとの対戦は避けられない。さらに曲者のサウジアラビアやイラク、ザックジャパン時代のアジア3次予選で2戦2敗を喫しているウズベキスタンと同じグループとなる可能性もある。 いずれも一筋縄ではいかない相手。何度もカウンターを食らったシリア戦のあわやの場面は、最終予選では確実にシュートまで持ち込まれるだろう。だからこそ本田は「強い相手はこうは甘くない」と警鐘を鳴らしながら、シリア戦をポジティブに受け止めた。 「リスクは承知のうえでやっていること。こんなにカウンターを食らうのは絶対にダメだし、ほめられることでもないけど、勝った試合でこういう課題が出たのはいいこと。ゴールを決めにいって、実際に決めている。しかも勝って、失点しそうな場面もありましたけど、一応は無失点に抑えたうえでダメだった部分を話し合える。例えばボランチが意図的に枚数を前へかけるところで、マコ(長谷部)や(山口)蛍、(原口)元気が行くところと行かないところを決める感覚を、このレベルでもっと学ぶことが大事。あえて前へ行かなければ、絶対に学べないことなので」