イタリア王室御用達のジェラートとコラボ!?『グラディエーターⅡ』特典付きムビチケを購入すると当たる“贅沢ローマセット”制作の裏側に迫る!
ポール・メスカル主演作、映画『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』が11月15日(金)に公開となる。第73回アカデミー賞で作品賞や主演男優賞など5部門に輝いた『グラディエーター』(00)の続編として、リドリー・スコット監督が再びメガホンをとった本作は、暴君の圧政により自由を奪われた主人公、ルシアスが剣闘士(=グラディエーター)となり、コロセウムでの闘いに身を投じていく物語が描かれる。 【写真を見る】『グラディエーターⅡ』のキャラに合わせて作られた“贅沢ローマセット”のフレーバーを一挙紹介 本作のムビチケ前売券(カード)には、キャラクターポスタービジュアルを使用したメタリックコレクションカード(全6種ランダム)が購入特典としてついてくるのだが、この特典は15000枚の数量限定となっており、そのなかに100枚しか封入されていないマクリヌスのカードを引き当てると絢爛豪華な“贅沢ローマセット”がプレゼントされる「確率0.6%!? “謎の男”を探せキャンペーン!」も実施中。SNS上では、映画ファンから“贅沢ローマセット”の中身が「気になる…」「楽しみすぎる!」といった声が寄せられている。 そんなファンたちの期待に応えるため、MOVIE WALKER PRESSが本作の宣伝担当者を直撃したところ、彼らの口から出てきたのは、「ジョリッティ…」という謎のキーワード。更に詳しい情報を探るため、我々はローマの老舗ジェラートブランド、「ジョリッティ(Giolitti)」と本作の配給・宣伝を担当する東和ピクチャーズによるコラボ企画会議に潜入!幸運のカードを手にした人に贈られる“贅沢ローマセット”がどのように出来上がったのか、その経緯をレポートしていく。 ■イタリア王室御用達のジェラートブランド「ジョリッティ」に辿り着くまで。キーワードは”ローマ”! 東和ピクチャーズの宣伝担当、水野氏と林氏によると、“贅沢ローマセット”の中身について、本作の舞台となるローマにまつわる案をいろいろと検討していたとのこと。「ローマに焦点を絞ってプレゼントを考えよう!とローマの食品、歯ブラシみたいな雑貨などいろいろリサーチするなかでたどりついたのがジョリッティさんでした。今回、“贅沢ローマセット”と銘打っているというのもあって、ローマに本店があり、『ローマの休日』にも登場するジョリッティさんはとてもアイコニックに感じて…。ローマ発祥の老舗とのコラボなら、作品との親和性もプレミア感も高く、言うことなし!と今回コラボのご相談をさせていただきました」と、ジョリッティと共に“贅沢ローマセット”を作ることになった経緯を語った。どうやら、贅沢ローマセットは、本作のメインキャラクター6人のイメージに合わせたフレーバーを組み合わせた、豪華なジェラートセットになるようだ。ジョリッティは、1900年にイタリア・ローマで創業したイタリア王室御用達のジェラートブランドで、映画『ローマの休日』(53)でオードリー・ヘプバーン演じるアン王女が、ローマのスペイン階段で頬張っていたジェラートとしても知られており、古代ローマ帝国を舞台に描かれる壮大なストーリーが魅力の本作にはぴったり! 東和ピクチャーズとジョリッティのコラボ会議は、前作『グラディエーター』を観ていないという、ジョリッティ担当者の佐藤氏に、本作がいかに注目されている作品なのかをプレゼンするところからスタート。「第73回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞を含む5部門を受賞した名作の続編が24年ぶりに帰ってくること。当時の映像も相当なクオリティだったのですが、技術の進化によって劇場で観るべき迫力満点の映画に仕上がっていること。そして、前作に登場したキャラクターに加え、個性の強い新キャラも増え、見応えのあるストーリーになっていることが今回特に注目すべき3つのポイントです!」と語った水野。続けて、林も「前作を体験したファンにも届けつつ、新しい層にも認知を拡げていきたいという想いがあります!」とアピール。そんな2人の熱いプレゼンを受けた佐藤は、「本作のメインターゲットは35歳くらいの男性というデータがありましたが、僕もその世代。でも、周りはジェラートを知りません(笑)。今回のコラボをきっかけに、ジョリッティのジェラートに興味を持ってもらうきっかけになればと思います」とニッコリ。 続けて、佐藤に「こういう特典が付いた前売券っておもしろいアイデアですよね!『世界に100枚』とか誰が考えたんですか?」と質問された水野と林は「前売券は、主に前作のファンの方が買ってくださるものなのですが、『こういうおもしろいキャンペーンをやっているんだ!』とこの映画に対する期待と関心を持ってもらえる施策をと2人で知恵を出しあって考えました」と語る。往年のファン層、そして新しい層に映画とジェラートの魅力をを届けることを誓いあい、会議はいよいよ“贅沢ローマセット”に入る6種のフレーバー選びに突入! ■宣伝担当がプレゼン。『グラディエーターII』の見どころはココだ! 今回のメタリックコレクションカードには、暴君の圧政によって自由を奪われた主人公のルシアス(ポール・メスカル)、多くの民が飢えに苦しむローマの現状を憂う将軍、アカシウス(ペドロ・パスカル)、元皇帝コモドゥスの姉ルッシラ(コニー・ニールセン)、ルシアスをコロセウムへと誘う謎の男マクリヌス(デンゼル・ワシントン)、双子皇帝の兄カラカラ帝(フレッド・ヘッキンジャー)と弟ゲタ帝(ジョセフ・クイン)ら、ローマ帝国の運命を握るキャラクターの姿が描かれている。 「ラッセル・クロウが主人公マキシマスを演じた前作『グラディエーター』では、今回の主人公ルシアスはまだ8歳。マキシマスと敵対関係にあるコモドゥス皇帝の姉、ルッシラの息子だったんです。マキシマスがコモドゥスに勝利した結果、後継者が勃発。ルシアスはその争いに巻き込まれないようアフリカで身分を隠しながら生きていたのですが、将軍アカシウス率いるローマ帝国軍がルシアスの住む国に攻め込んでくるんです。その結果、愛する妻が殺されてしまい、ルシアスにはアカシウスへ復讐心が芽生え、それが生きる目的となっていきます。そこで現れるのが謎の男マクリヌスです!彼はローマで力を持っている商人で、ルシアスを奴隷として購入します。そしてルシアスはマクヌリスの指示のもと、剣闘士として生きることになるのですが、アカシウスへの復讐も見据えているわけです。マクヌリスにとって、ルシアスは“金のなる木”であることはもちろんなのですが、彼の内に秘めた怒りに目をつけたマクリヌスは、その怒りを利用していきます。要は、剣闘士として闘ってくれたら、復讐のお手伝いをするよ、というポジションです!」と水野が解説したところで、「マクヌリスの敵か味方かわからない感じが“謎の男”というわけですね。なんとなくイメージが浮かびました」とさっそく、佐藤はマクリヌスのフレーバー候補が頭に浮かんだ様子。 続けて水野は、「双子皇帝の兄カラカラと弟ゲタ。この2人はとにかく悪い人なんです(笑)。国の政治や民衆が飢えていることは放置して、領地拡大と自分たちの権力を誇示することしか頭にない。アカシウスはこの双子皇帝に仕えてはいるけれど、正義感が強い人なので2人に対する不信感もかなり強い。いつかこの2人に刃向かってやろうという気持ちを秘めて日々生きています。さらにおもしろいのが、アカシウスがルッシラの再婚相手、つまりいまの夫だということなんです!」と解説。この凝った設定に佐藤も「ルッシラ、つらい立場ですね…」とポツリ。 「そうなんです!実の息子といまの夫が殺し合わなきゃいけない。その板挟みになるルッシラ…。しかも、ルシアスはルッシラが自分の母親であることは知っているけど、ずっと会っていない親でもあるので、本作の後半ではそういったそれぞれの関係のもつれがどうなっていくのか、というのも注目ポイントになります。純粋な復讐心で闘いを始めたルシアスが、途中から皇帝たちの愚かしさを目の当たりにし、ローマを救おうというモチベーションに変わっていくところも見どころです」と水野の説明を聞いた佐藤も、「ルシアスの成長物語ということですね!」と、ここまでの説明を聞いてキャラクターたちの個性と関係性を把握した様子。 ■イタリアンジェラートは味の組み合わせを楽しむもの。”組み合わせ”も新たなキーポイントに 最初のフレーバー選びは謎の男マクリヌス。佐藤が「敵か味方かわからない。白と黒が混在しているということでホワイトチョコとビターチョコのマーブルなんていいかも」とアイデアを伝えると、「すごくいいですね」と満足そうな水野と林。「キャラクターのイメージカラーは、フレーバー選びのヒントになるかも」との佐藤の言葉に、「アカシウスは黒の鎧を着ていることも多いです。赤の差し色があるような服も着ていることもあるかな…」と説明する水野。将軍アカシウスとルッシラの関係性を踏まえた上で「チョコレートの黒と、イチゴなどのベリー系にするのはどうですか?もう少しロイヤル感を出すのであれば、ピスタチオもアリ。ジョリッティのピスタチオは、シチリア島にあるブロンテという地域のものを100%使っています。お米で言うところの魚沼産のコシヒカリです!」と佐藤が提案。「ピスタチオ、いいかも!」と笑顔を見せる林。 さらに、「双子皇帝は悪役なので、甘い味よりは酸味のあるものがいいかも」と、次々とアイデアを提供する佐藤は「イタリアンジェラートは味の組み合わせを楽しむことがコンセプト。2種ずつの組み合わせで考えて、組み合わせで食べるとおいしい!という方向性に持っていくと、ジェラートそのものの魅力もさらに伝わると思います」とアドバイス。作中の関係性を基に2枚ずつ並べたカードと、ジョリッティの商品一覧を見比べながら、フレーバー選定会議が進行していった。 色の話をしていたところで、「ジョリッティでは着色料は一切使わず、素材にこだわるあまり、ピスタチオもいわゆる鮮やかなグリーンではなく茶色、バナナも黄色ではなく茶色っぽい色なんです」と切りだした佐藤は、「実は、“世界一インスタ映えしないジェラート”なんです(笑)」と自虐気味に説明。しかし、それこそがジョリッティのこだわりともアピールする。「イチゴはジュースを使うのではなく、専用の機械でジュースにしてそれをジェラートにしています。だからジェラートになっても粒が見えます。内面に隠し持っているものが見える…みたいな感じのキャラクターに合わせるのもいいんじゃないかな」と提案。「内面に隠し持つ…なるほど!」と水野と林は、メタリックカードに触れながらアイデアを練っている様子だ。 幼稚なタイプと冷静沈着でちょっと冷酷なタイプという対照的な双子皇帝のフレーバー選びでは、「幼稚なほうはイチゴかな。表記はストロベリーにしたほうが合う気がします。冷酷ならブラックベリーですね」との佐藤の提案が出てきたころには、ジェラートに添えるフレーバーの説明書きの擦り合わせも始まり、スムーズかつ効率的に企画会議が進行されていった。 最後は主人公ルシアスのフレーバー選び。ルシアスにはあまりイメージカラーがないため、“圧倒的主人公”をキーワードにチョイス。「王道のピスタチオや人気の高いバニラもイメージに合うと思います。でも、ピスタチオもバニラも素材にこだわりすぎていて、原価を考えると“贅沢ローマセットに”入れないで!って思うけれど…(笑)」と笑い飛ばしつつ佐藤は、「ルシアスの成長も描かれるのであれば、白いフレーバーがいいかもと」提案。実は、ジョリッティの前身「LATTERIA GIOLITTI」はミルク、乳製品を扱う店だったそうで、「ミルクには自信を持っています!“どんな色に染まっていくのかわからない”という意味で、ルシアスのフレーバーはミルクもいいかもしれない。ミルクとバニラは似ているので、ルッシラと絡めて親子のような関係性を表現するのもアリ。注文する人は少ないけれど、実はミルクやバニラとピスタチオってすごく合うんです!」とのこと。 バニラのフレーバーを試食しながら林は「フレーバーや組み合わせから『グラディエーターII』のストーリーが見えてきます!」と目を閉じ、「『ジョリッティのバニラを食べたらほかのバニラは食べられない』っていう佐藤さんの言葉、実感しました。こんなおいしいバニラ食べたことないです!マジでおいしい」と大興奮。さらにバニラビーンズの食感にも触れ、「ちょっと歯ごたえのあるビーンズもルシアスの心の中のを表しているようで、ピッタリです!」とスプーンを口に運ぶ手が止まらない。水野も「本当においしいです。白ってどうかなと思ったけれど、色合いもすごくいい」と主人公のフレーバー決定に安堵。イメージがどんどん固まっていく流れに、大満足といった様子だった。果たして、どんな“贅沢ローマセット”が出来上がるのか…。 ■マクヌリスのカードをゲットして極上のジェラートに舌鼓を! それから数週間後…。双方がアイデアを出しあい完成した、絢爛豪華な“贅沢ローマセット”の内容を見ていこう!主人公のルシアスは、“ジェラート界の圧倒的主人公”のバニラ、敵か味方かわからない謎の男マクリヌスは、2つの味が入り混じるマーブル、ローマ帝国の将軍、アカシウスは不動の人気を誇るピスタチオ、混乱の世で清らかな心を失わない母の強さを感じさせるルッシラはミルク、鋭い冷酷さを匂わせる双子皇帝の弟、ゲタ帝はブラックベリー、子どものように見えて危険な一面も醸しだす兄、カラカラ帝はストロベリーというラインナップとなった。 完成した“贅沢ローマセット”について水野は「『ローマの休日』のアン王女も愛したジョリッティのジェラート。数あるフレーバーのなかから、ジョリッティの方と話し合いながら6種をチョイスしました。本作を観たうえで、各キャラクターのことを思い浮かべながら、極上のジェラートに舌鼓を打ってください!」と作品を観ることでさらに深みを増す各キャラクターへの思いと共に選び抜いたフレーバーを楽しんでほしいとコメント。続いて、林も「これまでの人生で食べたジェラートのなかで、間違いなく最高のジェラートでした!ぜひ映画を観たあとに、家族や友人と語り合いながらシェアして食べていただきたいです!」と、完成した“贅沢ローマセット”と本作への自信をのぞかせた。 ついに、11月15日(金)に公開を迎える、映画『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』。本作とジョリッティがコラボした“贅沢ローマセット”が当たるムビチケ前売券(カード)はまだ購入可能。是非購入して、本作の最重要キャラである“謎の男”、マクリヌスを狙ってみてほしい! 取材・文/タナカシノブ