かつては坂本勇人2世…ファームで絶好調だった「巨人の若手成長株」は
坂本が語っていた「自己犠牲」の重要性
一軍で「つなぎ役」となる中山には数字に反映されない部分も求められる。犠打をきっちり決めたり、無死二塁で走者を三塁に進めたりするなど凡打の内容も重要だ。坂本は21年に週刊ベースボールのインタビューで、「自己犠牲」の重要性を語っていた。 「プロなので、自分の成績を気にするのは当然のことです。とはいえ、自分のプレーだけにとどまってしまうのも、チームスポーツである野球ではどうなのか、と。個々人が自分の仕事をしっかりと果たして、結果を出してくれれば、チームのプラスになるのですが、それだけでは、やっていてつまらないと僕は思いますし、先輩たちから教わってきたジャイアンツの野球はそうではない。優勝を常に目指さないといけないチームでプレーしている以上は、自分が打ったとか、打たなかったとか、それだけではダメだと思います」 「うまく説明できないので『いや、自分の成績にこだわらないとダメだろ?』と思う人もいるでしょうし、受け取り方はそれぞれ違うかもしれないですけど。もちろん、これは試合に出ている人たちの話です。ただ、レギュラーを取りかけている選手や、何年も一軍でプレーしている選手は、周りのことも見ながらやれば、自分にも絶対にプラスに働くと思います。選手一人ひとりが考える力を身につけ、自覚を持ってチームのためにプレーする。そうあってほしいなと」 長年レギュラーで活躍している選手は自分のすべき役割を察知し、状況判断に優れている。遊撃の定位置はまだ固定されていない。中山は存在価値を証明して門脇、泉口との競争に参戦できるか。 写真=BBM
週刊ベースボール