天井画・水墨画を紹介 高岡市立博物館が松楓殿資料入れ替え
富山県の高岡市立博物館は、同市出身の科学者、高峰譲吉が米ニューヨーク郊外に構えた別宅「松楓殿(しょうふうでん)」の関係資料展示室の内容を一部入れ替えた。新たに天井画4点と修復を終えた水墨画1点を紹介している。 天井画は栃木県出身の画家、古田土雅堂(1880~1954年)が描き、松楓殿の食堂の天井を彩っていた。今回は全35枚のうちザクロ、アンズ、カメ、ウサギを題材にした4点を展示。縦横いずれも110センチ前後。ウサギは餅つきする姿を表現するなど親しみやすいデザインとなっている。 水墨画は、狩野派の復興に努めた山形県出身の日本画家、荒木探令(1857~1931年)の「水墨雪中山水画」で、縦99センチ、横39センチ。今年2~7月に石川県で修復された。1900年のパリ万博に出品され、04年の米セントルイス万博でも展示された。仁ヶ竹亮介主幹は「125年前の万博出品作が残っているのは貴重」と話している。