「Amazon整備済み品」の激安2万円ノートPC、買ってわかった不都合な真実
この商品もコンディションは「非常に良い」。実際、丁寧にクリーニング済みで、SSDが新品に交換されているなど、納得できる状態だ(図2~図4)。OSは、Windows 11 Proがライセンス認証された状態で届いた(図5)。 しかし、本機のCPU「Core i5-7200U」も、本来は11には非対応。やはり裏ワザでインストールされたものと思われる。そのため、先にレビューしたVersa Proと同様、セキュリティやサポートの面に不安がある。 Office 2019も、認証済みですぐに利用できた。だが詳細を確認すると、ボリュームライセンス製品である「Professional Plus 2019」だった(図6)。ボリュームライセンスは、企業などが必要数をまとめて購入し、従業員に使わせる契約形態。本来は契約した組織のユーザーしか利用できず、転売や譲渡により無関係な個人が使うと、ライセンス違反となる。これは不安材料だ。
ハードウエアの状態は良いがOSやアプリには難あり
ちなみに、インターネット上では「Professional Plus」や「Standard」と書かれた激安のMicrosoft Officeが多数販売されているが、これらも同様のボリュームライセンス製品。正規品であっても、使うとライセンス違反になるうえ、元の契約期間や契約数の問題で、急に使用できなくなる可能性もある。 また近年は、個人向けに販売されている「Office Home & Business 2019」のライセンスを不正に販売する業者も増えているので要注意。数百円で販売されているものを試しに買ってマイクロソフトのサポートに確認してみたが、異なるユーザーによって頻繁にライセンス認証が行われており、新たなユーザーが認証を行うと、前のユーザーは使用できなくなると指摘された。 あるマイクロソフト認定再生PC事業者によれば、Office付きのパソコンの価格は最低でも3万円以上になるという。Amazon整備済み品でも、激安のものはライセンスに問題がないとはいい切れない。