【闘病】「太ったかな?」 子宮筋腫がポッコリお腹の原因だったとは…
手術か、生理を止めるか
編集部: どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか? 雪だるまさん: 医師からの説明では、手術か薬物療法を選択できるとのことでした。子宮筋腫の根治手術は子宮全摘だそうですが、私は今後出産したいと思っていたので、筋腫だけをとる子宮筋腫核出術を選びました。筋腫の大きさから、開腹を勧められました。 薬物療法は「偽閉経療法」と言われ、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌を下げ、生理を止めることで子宮筋腫を小さくするという治療法です。 効果は立証されていますが、腫瘍が小さくなった場合でもそれで「完治」とはならず、腹腔鏡手術もしくは経過観察という形になるとのことでした。腫瘍が十分に小さくならなかった場合には、やはり開腹手術になるとも言われました。 編集部: 生理を止めるというのは少し怖いですね。 雪だるまさん: そうですね。ホルモン値が下がることで、更年期のような症状が出る場合があると説明されました。さらに、腫瘍がどのくらい小さくなるかも個人差があり、やってみないとわからない部分も大きいようでした。 しかし、もし筋腫が小さくなって腹腔鏡手術で取れるようになれば、開腹手術に比べると手術の傷も小さく、身体への負担が少なくてすみます。 ただし、私の場合は腫瘍の大きさから考えて、腹腔鏡手術が出来る程度まで小さくするには、治療期間が長くなる可能性が高く、小さくならない事もあり得ると言われました。 編集部: 手術について、ほかにどのような説明がありましたか? 雪だるまさん: 私は頻尿の症状があったので、腫瘍が大きくなって尿道を圧迫していると考えられ、そうなると「腫瘍と尿道が癒着しているケースもある」とのことでした。 婦人科検診を定期的に受診していて、前回の受診でも「筋腫の所見なし」という結果だったことから、短期間で急激に大きくなった筋腫のようなので、今後大きくなる速度が予測できないとも言われました。 それから、当時は独身だったのですが、「将来的に出産する時には普通分娩ではなく帝王切開になるでしょう」という説明も受けました。医師からとても丁寧に治療の説明をいただけたので、納得して開腹手術をお願いすることができました。 編集部: そのときの心境について教えてください。 雪だるまさん: 婦人科検診の時点で、「筋腫がかなり大きいから手術になるかもしれない」と言われていたため、意外と冷静に受け止めていました。また、翌月からは数カ月におよぶ長期の出張を控えており、治療期間がわからない投薬治療よりも開腹手術をしてしまおうと思いました。 編集部: どんな気持ちで手術に挑みましたか? 雪だるまさん: 転院先の初診日に手術の日を決め予約を取ってしまい、2週間後には手術を受けました。その間にも、飛行機を利用した数日間の出張へ行きました。 遠方からの転院、筋腫の大きさ、仕事の都合など、色々な事情はあったものの、かなりのスピードで進んでいったので、治療や手術への不安を感じる暇がなかったのは、個人的にはとても良かったです。 人生で初めての手術ながら、「手術で筋腫を取ればスッキリするんだ」と、割と前向きな感覚でした。 編集部: 手術を受けてみて、どうでしたか? 雪だるまさん: 全身麻酔での手術でしたので、酸素マスクをつけたあたりまでしか記憶になく、痛みも術後に重たい鈍痛を感じたくらいでした。手術日の夜もとてもよく眠れたので、ぼんやりとしている間に翌日になった気がします。 翌日の昼食で、久々の食事を口にしたのですが、オレンジジュースを飲んだら嗚咽が止まらなくなり、その苦しさと、嗚咽で腹圧がかかって傷口が痛いのとで、悶えました。 これが術後で一番辛かった思い出です。点滴で吐き気止めを入れてもらい、嗚咽はおさまりました。 編集部: それは大変でしたね。 雪だるまさん: 私の場合は特に腫瘍が大きく、手術で摘出された摘出物の重量は790gあったと言われました。そのため傷も大きく、12針縫う傷口になりました。 傷の痛みは2~3週間続いたので、立ったり座ったり、階段の昇降したりなどは、下腹部を抑えてゆっくり動いていた記憶があります。